ニューズレターno.0097

■■■■■■■ グリーンウイングスジャパン・ニューズレター ■■■■■■■

———————————– 2012.07.01号【No.0097】第26~28週目

発行元 株式会社グリーンウイングスジャパン < http://www.greenwings.jp/ >

フェイスブックページ「いいね!」204名となりました。ありがとうございます。

● 大森花卉さま店頭でのデモ 6月25日
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.315351425224988.71373.211745682252230&type=1

● 6月29日の世田谷市場、千政さまの店頭でのデモ。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.318438821582915.72050.211745682252230&type=1

集まっていただいたお客さま、大森花卉さま、千政さま、いつもありがとうございます。

● 6月28日、29日の「フューネラルビジネスフェア2012」および、6月30日、7月1日の「フラワードリーム2012」 グリーンウイングスジャパンは、出展し会社案内、花材の紹介等を行いました。見に来て下さったみなさま、ありがとうございます。次の展示会は10月のIFEXです。よろしくおねがいいたします。

GWJ————————【 7月上旬 】———————–GWJ

6月30日(土)~7月1日(日)フラワードリーム2012 in 東京ビッグサイト
7月1日(日)半夏生
7月7日(土)七夕、小暑 かすみそうの日 技芸の上達を願う日
7月10日(火)・11日(水) ブライダル産業フェア2012 in東京(東京ビッグサイト)
7月15日(日)東京・お盆(13日~16日)
7月16日(月)海の日
7月19日(木)土用の入り 27日土用の丑の日 ~8月6日(7日の立秋の前まで)
7月22日(日)大暑
7月25日(水)~27日(金) GPEC施設園芸・植物工場展2012 東京ビッグサイト
7月28日(土)東京農業大学花卉懇談会 第28回花卉懇談会セミナー
7月30日(月)第11回MPS参加者ネットワーク協議会(流通部門)
4月5日(木)~10月7日(日)「フロリアード2012」(フェンロー国際園芸博覧会)
7月27日~8月12日 ロンドン五輪
8月7日(火)立秋
8月6日 広島原爆忌   9日 長崎原爆忌  15日 終戦記念日 戦没者追悼式
8月23日~25日 JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2012(千葉・幕張メッセ)
8月31日(金)二百十日
9月16日(土)JFFL花き業界フットサル大会第16回大会 浜野(千葉)
10月10日(水)~12日(金) 第9回国際フラワーEXPO IFEX2012
●【7月のモチベーション・テーマ】http://www.nnh.to/07/
○ 半夏生、七夕、朝顔市、ほおずき市、お盆、技芸向上、夏休み  笹、ユリ、ひまわり、あさがお、ほおずき、蓮、熱帯の植物(アンスリウム、ジンジャーなど)、水草、睡蓮、釣りシノブ
●【7月の歳時記と物語】http://www.pleasuremind.jp/COLUMN/COLUM117.html
●【二十四節気と雑節など】 http://bit.ly/A9kREf http://www.nobi.or.jp/calendar/24.html
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2012/rekiyou122.html
○ 【 半夏生 】はんげしょう 7月1日(日) 夏至から数えて11日目とされていたが、現在は天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日。この日を田植えのリミットとする。田植えの後の一休みで体力を取り戻す。田植えの終わった農家では、この日の天候で稲作の豊凶を占い、田の神を祭り、物忌みをする大切な日。
○ 【 小暑 】 しょうしょ 7月7日(土)陰暦6月の節、陽暦の7月7日か8日、いよいよ暑さも本格的になり「温風至」の候。中国では「おんぷういたる」、日本では「あつかぜいたる」の意味。日脚は徐々につまってくるが、暑さは日増しに加わってくる。
○ 【 七夕 】 しちせき 7月7日(土) 七夕の節句 昔から日本にあった民間の「棚機女(たなばたつめ)」伝説と、日ごろは天の川を隔てて相対している牽牛星と織女星が年に1度だけ会えるという中国の古い伝説が結びついて年中行事となったもので、691年の持統天皇の頃からすでに行われていたらしい。
○ 【 土用の入 】どようのいり 7月19日(木)「土用」の起源は古代中国で、宇宙は木、火、土、金、水の五元素からなり、立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前18日間は、土の働きが活発になるとして、それを「土用」といった。従って「土用」は年四回ある。「土用の入り」「梅の土用干し」「土用波」「土用の丑の日」「土用の虫干し」等、現在では「土用」とは夏の土用を指し、立秋の前18日間をいう。「土用」といえば「丑の日」。平賀源内が鰻屋の宣伝のために「本日土用の丑の日」と書いて店先に張り出し、「鰻を食べれば長寿、延命になる」と、宣伝したところ大繁盛して、この日に鰻を食べる習慣ができたという。
○ 【 大暑 】たいしょ 7月22日(日)陰暦6月の中。陽暦では7月22日か23日。極熱の盛んなる時で、この最も暑い時期を乗り切るために、土用の丑の日にウナギを食べる風習が生まれた。

● 【六輝(六曜)カレンダー】http://zexy.net/man/rokki/cal/2012/
大安の土曜、日曜、祝祭日等 7月8日(日)、7月14日(土)※三連休の初日、8月5日(日)、8月11日(土)

● 【ギフトカレンダー】http://bokuoku.azarea.jp/
記念日一覧 http://bit.ly/H1RFiF
● 花卉園芸新聞 年間購読窓口(見本紙請求先)
http://www.kakiengei.jp/guidance/shinbun.jsp
● 誠文堂新光社「フローリスト」「農耕と園芸」直販サイト
http://www.seibundo-shinkosha.net/
● 花きをとりまく情勢に関する基礎資料
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/f_kentou/pdf/sanko.pdf
● 東京都中央卸売市場 東京都の花き5市場の取引統計
http://www.shijou-tokei.metro.tokyo.jp/index.html
● 日本農業新聞「netアグリ市況」 全国7市場 市況など
http://www.agrishikyo.jp/
● 政府による「平成22年度花き日持ち保証販売実証実験事業の概要」PDF
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/pdf/himochi.pdf
● 大田花き花の生活研究所 http://www.otalab.jp/

GWJ———————【 ニュースIndex 】———————–GWJ

◆ 消費税引き上げ法案が衆院通過 花や鉢物について、欧州での付加価値税はどうなっているか?
◆ 消費税引き上げの際は現行税率で 新聞書籍業界の訴え方
◆ 二段階で引き上げられる消費税の引き上げにどう対応するか。 外税表記が検討されています
◆ 1世帯当たりの貯蓄現在高と負債現在高 家計調査(貯蓄・負債編)平成23年平均結果速報から

GWJ——————–【 ミニ・クリップIndex 】———————GWJ

□ JELFAの10周年記念フォーラム 10年後の花き業界を考える注目のセミナー開催
□ 七夕かざりをつくりましょう!  お飾りつくりのためのリンク集
□ 花の水揚げ決定版、「赤本」誕生!「水揚げと花のケア〔切り花の鮮度保持マニュアル〕」発売
□ 採花日表示は、誰のため?岐阜大学福井先生のコラム
□ 話題沸騰! 野菜の「50℃洗い」は花屋の「湯あげ」と同じ考え方
□ 7月、首都圏など お盆の取引きピークは9日(月)、11日(水)
□ 「新盆」(にいぼん)「初盆」に着目する 特別な人にはよいお線香、よいお花を
□ 「誰かにあげる」「誰かに贈る」・・・切り花にできるような花の苗を扱って
□「忌と喪と斂―仏事の現代知識」 大久保 慈泉, 松本 慈恵
□ 第16回目の花業界フットサル大会 日程が決まりました 9月16日に
□ 草土出版の「植物デザイン」ひっそりと休刊へ また花文化メディアの火がひとつ消える
□ むせかえるようなオリエンタルユリの香りをマイルドにする技術開発 その後の研究進展は?
□ 自律神経は大丈夫ですか  毎日新聞近藤勝重さんのコラム
□ 文豪 夏目漱石のかなわなかった恋 そして永久の別れ 悲痛な思いを花に込めて
□ 美人過ぎる若い女性農家でつくるカレンダー 今年も作成 ドイツバイエルンで撮影会
□ コンビニに対抗 スーパー各社が値下げ攻勢に イオン1000品目値下げ
□ ことしの夏のボーナス、どう使う? 使い道「貯蓄」51%と圧倒的
□ 「植物図」を描くという仕事  ただ一人の大学所属の植物絵師 金沢大学 梅林正芳さん
□ 東京農業大学の藤島廣二先生を講師に、2025年の花き市場流通のビジョンを考える MPS
□ 地下水を熱源にしたヒートポンプ技術を実用化 山形庄内総合支庁産地研究室
□ 華道 池坊 47都道府県の特産いけばなを全国の知事さんに贈るプロジェクト
□ GPEC施設園芸・植物工場展2012 7月25~27日に開催
□ 品種育成展望探る 保護戦略フォーラム記念講演会開催されました 6月15日
□ 鉢物「いい夫婦の日」に売り込め 普及会が販促強化 異業種コラボ視野に
□ 新聞の投書欄から

GWJ————————【 ニュース 】————————–GWJ

◆ 消費税引き上げ法案が衆院通過 花や鉢物について、欧州での付加価値税はどうなっているか?

【 重要! 消費税増税に備えて 付加価値税と花・鉢物における軽減税率のリスト 「欧州各国および北米、日本の比較 2008年」が 大田花き花の生活研究所のブログで公開されています  】

大田花き「花の生活研究所」のブログサイトに、とても重要な資料が発表されました。
この資料では、欧州の付加価値税のなかで花がどうなっているか。を示すもので、今後の議論で必ず参照される大事な資料になると思われます。とても有りがたい資料の公表です。ぜひご参照の上、考える材料にしてみてはいかがでしょうか。
http://www.otalab.co.jp/blog/2012/06/19/07.html

※軽減税率(reduced rete)について、政治は検討するとは言っていますが、花や鉢物については、どのように適応されるのか、あるいは、適用されないのか?将来的に、消費税20%などという時代が来る時に、軽減税率が花や鉢物に適用されるように準備する必要が有ると思われます。

消費税の引き上げでは、「価格に転嫁できるか」が直面する大きな問題になっています。

※私たちの花や鉢物は、小売店の店頭で、はたして消費税の増税分を価格に転嫁できるのでしょうか?
※2014年4月までにどのような準備をしていけばいいのでしょうか。価格を変更して売れるのでしょうか?
※198円、298円、398円(消費税5%含む)といった黄金の数字が、たとえば、208円、313円、418円(いずれも消費税10%担った場合)というような数字で販売する小売店がどのくらいあるのでしょうか?
※価格転嫁ができないばあい、仕入れを可能な限り押さえていこうと圧力が自然と起きてくることは誰の目にもあきらかです。生産者にとっても大きな問題になりそうです。


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◆ 消費税引き上げの際は現行税率で 新聞書籍業界の訴え方

超党派の国会議員でつくる「活字文化銀連盟」は、20日、国会内で総会を開き、消費税率引き上げの際に生活必需品などの税率を低くする「低減税率」の導入に関連して、新聞・書籍などの税率の維持を求める声明を採択しました。

http://mainichi.jp/select/news/20120621k0000m040020000c.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS20033_Q2A620C1PP8000/
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120620/plc12062019470008-n1.htm

※新聞は、「増税を急げと世論をあおりながら、自らは軽減税率をもとめている」と批判されていますが、政治の場を活用しながら主張していく方法には見るべきところがあるのかもしれません。
このようなばあいに、新聞、書籍業界はすばやく団結してメッセージを出しています。どの新聞にもこのニュースが載っております。

補足記事
6月26日産経新聞【活字文化議連の声明(要旨)】

国民の「知る権利」と議会制民主主義を支え、日本の活字文化保持の中枢の役割を果たしてきた新聞および書籍の公共性は極めて高い。しかるに、新聞・書籍に対する消費税引き上げは、国民の活字離れを加速させ、これからの日本を支える人づくりはもちろん、地域づくりや国づくりにも悪影響を及ぼしかねない。
フランスやドイツなど欧州各国では、食料品とともに新聞や書籍の税率をゼロ税率としたり、標準税散るよりも低い税率を適用したりしている。新聞や出版物を民主主義のインフラをみなし、「知識課税は避ける」という理念と伝統を持つ欧州の事例は、大いに参考にすべきものだ。
新聞や書籍の税率引き上げは「すべての国民が、等しく豊かな文字・活字文化の恵沢を享受できる環境を整備すること」を掲げた文字・活字文化振興法の趣旨にも背く。
日本の文化と民主主義の基盤を守るため、新聞および出版物の消費税引き上げには断固として反対し、現行税率の維持を求めるものである。
‎6月26日、衆議院で社会保障・税一体改革関連法案の修正案が通過、今後参院でも可決・成立する見込みとなりました。
これにより、現在5%の消費税率は2014年4月に8%に、2015年10月には10%に上がります。8%から軽減税率、あるいは、低所得者への援助が検討されます。ただ、景気動向次第では増税を先送りしたり凍結したりすることも可能です。
消費税のほかに、所得税や相続税の見直しも検討されます。最高税率の引き上げや課税ベースの拡大について2012年度中に検討されるということです。

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◆ 二段階で引き上げられる消費税の引き上げにどう対応するか。 外税表記が検討されています

消費税の引き上げに関する法案が衆議院を通過しました。
これは、数年をおいて、8%(まず2014年4月)から10%(2015年10月)をめどに引き上げを行うというものです。さまざまな商品があるなかで、この増税分をいかに商品価格に上乗せしていけるのでしょうか。

6月23日の朝日新聞で、「総額表示」から「外税表記方式を認める」ことが検討されるべきだという記事がありましたのでここに取り上げます。

● 店の税込み表示は変わるの?〈教えて!消費税〉

消費税は商品を買った時にお客さんが代金に上乗せして払い、お店があとで税務署に納める。
お店に行くと、「1050円(税込み)」「1050円(税抜き価格1千円)」という値札をよく見かける。2004年から義務づけられた総額表示方式だ。それまでは決まりはなかったが、税を含めていくらかが一目でわかるようにした。
一方、「税抜き1千円+税」や「1千円(税抜き)」といった値札は認められない。商品を1千円で買えると思ってレジに持っていくと、消費税が上乗せされて1050円を請求されるというのを避けるためだ。
商品の単価や手数料を表示する場合も総額表示だ。「肉100グラム/200円」はだめで、消費税を含めた「肉100グラム/210円」なら大丈夫。不動産仲介の手数料も「売買価格の3%」は違法で、手数料にかかる消費税分も入れた「売買価格の3.15%」と示さなければならない。
しかし、もし消費増税が実現すると、この総額表示がお店の悩みのたねになる。「今は税込み価格が98円の商品を、増税した時に100円超にするのは難しい」(中堅スーパー)
増税のたびに、お客さんには「値上げ」に映り、売り上げに響くというわけだ。業者からは「税抜き5千円+税250円」といった「外税方式」を認めるよう求める声がある。
競争が激しいホテル業界では今、「5千円」といった切りのいい料金表示で宿泊客を呼び込んでいる。「外税方式で料金と消費税を分けてくれないと、増税分を請求できない」(全国旅館政治連盟)と嘆く。
政府は消費増税しても、総額表示を続けるつもりだ。ただ、「表示の工夫次第では少し甘くする」という姿勢もみせている。
たとえば、これまで書籍に認めてきた特例だ。
本は何十年にもわたって販売されるものがあり、増税で総額表示の価格が変わると、そのたびに価格が表示されているカバーを印刷し直さなければならない。
このため、本はカバーに「1500円+税」などと本体価格しか表示していない。消費税を入れた総額表示は、本にはさんだ「短冊」に書いてあるのだ。
消費増税法案では14年4月に税率8%に上げた後、わずか1年半の15年10月に税率10%に上げる。業者は値札を変える費用がかかり、消費者も戸惑うため、政府は「書籍方式」を認めることも検討している。
日本スーパーマーケット協会によると、総額表示が始まった04年、値札が税込み価格になるため、消費税分値下げして税抜き価格と同じままにしたスーパーが相次いだ。売上高は平均2~3%減ったという。消費増税で総額表示の価格が上がれば、同じように値下げするお店が増える可能性がある。(湯地正裕)
【関連】 24日には、医療関係者の投書が朝日新聞に掲載されました。

● 消費増税は病院経営に大打撃 病院職員 平尾伸二(宮城県岩沼市 50)

消費増税関連法案は民自公3党合意によって成立への動きが強まっています。
保険診療の医療費は非課税なので、消費税率が上がっても病院の収入は増えません。それどころか医療材料や医療機器には消費税がかかるため、税率アップに対応する分の診療報酬が上がらない限り負担増となります。病院によってはその分の減収を「差額室料」などで補おうとするところも出てくるでしょう。それでも持ちこたえきれず、地域から撤退する病院が増えることが懸念されます。
東日本大震災で東北地方の病院は大きな打撃を受けました。消費増税はそれに追い打ちをかけるものです。私は消費増税そのものに反対ですが、少なくとも今のような厳しい状況で増税するのはやめていただきたいと思います。

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◆ 1世帯当たりの貯蓄現在高と負債現在高 家計調査(貯蓄・負債編)平成23年平均結果速報から

1)  二人以上の世帯における1世帯当たり貯蓄現在高は1664万円で0.4%の増加、負債現在高は462万円で5.5%の減少
2)  二人以上の世帯のうち約3分の2の世帯が貯蓄現在高の平均値を下回る 負債保有世帯では,約6割が負債現在高の平均値を下回る
3)  世帯主が60歳以上の世帯では貯蓄現在高が2500万円以上の世帯が約3分の1を占める
4)  負債現在高及び負債保有世帯の割合が最も高いのは世帯主が40~49歳の世帯
5)  通貨性預貯金は増加傾向
6)  4000万円以上の貯蓄を保有する世帯は全体の約1割で貯蓄全体の約4割を占める
7)  貯蓄現在高の年間収入に対する比は半世紀の間に3.9倍に上昇

要約 PDFファイル
http://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/yoyaku.pdf
本文 PDFファイル
http://www.stat.go.jp/data/headline/pdf/201206.pdf#page=3

● 高齢者人口 最高の23.3%に  高齢社会白書2012年版

政府は15日午前の閣議で、2012年版「高齢社会白書」を決定した。65歳以上の高齢者数は11年10月1日現在、過去最多の2975万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も過去最高の23.3%に上った。高齢者人口は、「団塊の世代」が65歳以上になる15年に3395万人となり、42年には3878万人でピークを迎えると推計している。

一人暮らしの高齢者は10年現在で479万人となり、高齢者人口に占める割合は男性11.1%、女性20.3%に上った。(読売新聞夕刊6月15日)
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html

GWJ——————【 ミニ・クリップ 】——————-GWJ

□ JELFAの10周年記念フォーラム 10年後の花き業界を考える注目のセミナー開催
http://www.jelfa.net/seminar/forum/index.html

● JELFA10周年記念フォーラム「2022年の花き業界を語る!」~生産から小売り販売の10年後の動向について~

講師 岐阜大学 福井博一先生
講師 株式会社パークコーポレーション(青山フラワーマーケット) 井上英明社長

日時 2012年8月22日(水)13時~17時
場所 東京駅八重洲南口から徒歩5分 八重洲富士屋ホテル2階櫻の間
定員100名
参加費 5000円(懇親会費込み)

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□ 七夕かざりをつくりましょう!  お飾りつくりのためのリンク集

花屋さんは、町の文化センターです。七夕かざりの種類や意味を知り、それらを自分でつくるノウハウを笹と一緒にお届けしていきましょう。

● たなばた飾りの種類とつくりかた
http://www.jishujinja.or.jp/tanabata/kazari/index.html
● たなばたかざりをつくりましょう
http://www.tsm.toyama.toyama.jp/_ex/kids/kousaku/tanabata/tanabata.htm
● 生協のアイデア
http://blog.goo.ne.jp/nonokko0901/e/1d84612715ae9a8285f4e4a0245f2be9
● 山梨の「オルスイ(お留守居)さん」
http://www.geocities.jp/seijiishizawa/NewFiles/orusuisan.html
●同じく「オルスイさん」
http://dottodot.jugem.jp/?eid=249
●切り型
http://www.roomflavor.com/room.php?331
●天の川
http://meg870.blog81.fc2.com/blog-entry-25.html
● 投網とくずかご 使えるPDFファイルあり
https://kids.nifty.com/handmade/paper/event/05/index.htm
●くす玉
http://折り紙の折り方.com/2008/07/post_9.html
●飾り貝
http://折り紙の折り方.com/2007/09/post_3.html
● ふきながし
https://kids.nifty.com/card/star/05_fukinagasi/index.htm
● 仙台の七夕かざり
http://www.kk-kikuchi.com/tanabata2.html
● 仙台七つかざり
http://www.sendai-city.org/tanabata.htm/
● ミニ仙台かざり
http://blog.miyagi.coop/iinkai/?p=516
つくりかたPDF
http://blog.miyagi.coop/iinkai/wp-content/uploads/2010/08/10_4_508.pdf
●くすだま他
http://nyanrin12.blog.fc2.com/blog-entry-146.html
●幼稚園で
http://h01iday.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-c600.html

●七夕に笹舟をつくりましょう
http://blogs.yahoo.co.jp/opu_mam/54471595.html

□ 【 東京の朝顔市、ほおずき市 】

● 東京・入谷の朝顔市は7月6日(金)、7日(土)、8日(日)の3日間。
http://www.kimcom.jp/asagao/
● 東京・浅草浅草寺のほうずき市は7月9日(月)、10日(火)の2日間
http://matsuri.enjoytokyo.jp/hozuki/

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□ 花の水揚げ決定版、「赤本」誕生!「水揚げと花のケア〔切り花の鮮度保持マニュアル〕」発売

「フローリスト」の誠文堂新光社から、花の水揚げ法と鮮度保持に関するマニュアル本が発売された。他に類を見ない広くて深い内容の書籍。紙のカバーを取ると水に濡れた手で触れても大丈夫な真っ赤なビニルカバーが出てくる。花屋さん必携の「赤本」です。
著者は北海道の花店経営、薄木健友先生。過去10年にわたって水揚げと鮮度保持について研究を重ね、全国をまわって知識の普及に努めてきたが、ついに待望の上梓となった。日々お客さまとふれあう現場にいる方だけに、道具や資材の基礎知識、使い方や、お客さまへのアドバイスなど、お店で使えるこまかいアイデアがたくさん紹介されている。写真や図解もたくさん使われていてとてもわかりやすいです。お花屋さん、フラワーデザイナーはもちろん花に携わるすべての人におススメします。

http://amzn.to/Km1z0W

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□ 採花日表示は、誰のため?岐阜大学福井先生のコラム
http://www1.gifu-u.ac.jp/~fukui/0714.html#120615

● 切り花生産者や鉢物生産者は鮮度を重要視して努力をしている。生産者が鮮度にこだわる理由は花保ち保証です。
● しかし、小売りでは消費者のもとでの日持ちよりも店頭での「店持ち」に重点を置いている。
● 生産者へに「採花日表示」を求めたり苗ものの培養土をピートモス不使用にしてもらいたいという要望の裏には「店持ち」への要望がある。
● 一度、生産者と花き市場、販売店が、消費者のためにそれぞれが果たす役割を冷静に話し合う必要があるのではないか。

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□ 話題沸騰! 野菜の「50℃洗い」は花屋の「湯あげ」と同じ考え方

スチーミング料理技術研究会 平山一政さんが発見した「50度洗い」がブームになっているようです。平山一政氏はこれまで「低温スチーミング」法と呼んでいたが、50℃洗いと言うようになってがぜん、有名になったようです。野菜は鮮度が上がり、うまみが増す。肉や魚にも適用できる・・・。プロの料理人達もぞくぞく50℃洗い派になっているそうです。

花屋の湯あげと同じ考え方で行われる「50℃洗い」についてのまとめサイト
http://matome.naver.jp/odai/2133931403975527401

50度のお湯洗い 野菜の驚きの効果 とくダネ http://yaplog.jp/cank/archive/921

平山一政さんの著作
「50℃洗い」 ボウルに入れて50℃が計れるカード式温度計付き (小学館実用シリーズ)
http://amzn.to/Ow5RJ6

● 「内田悟のやさい塾 春夏編 旬野菜の調理技のすべて 保存版 」
こちらも話題になっている野菜の本です。野菜は切りかたでおいしさが変わる! おもしろいです。野菜も「維管束」を意識して。維管束に沿うように縦に切るのと横に切るのとではあくの出方が変わり、味が変わります。
http://amzn.to/MylOeX

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□ 7月、首都圏など お盆の取引きピークは9日(月)、11日(水)

7月前半の生花見通しは東京市場が強もちあい、大阪市場がまちまち。7月盆の取引きピークは9、11日。低迷していた菊類は持ち直す。室内用の仏花は洋風が好まれ、トルコギキョウなど洋花も強まる。三連休の日柄(※7月14日土曜日が大安)がよく、婚礼需要も期待できそう。【日本農業新聞6月27日】

● 6月19日に日本列島を縦断した台風4号による被害の影響が7月、8月の似姿に出てきそうです。
http://www.otakaki.co.jp/blog/ceo/archives/2012/06/25.html  大田花き磯村社長のコラムから
「伊豆のアガパンサスなど花首のところが強風で折れて、全く出荷がなくなったものもある。7月盆用のグラジオラスや小菊、ミソハギなどが一都六県で被害が出ており、卸会社は産地へ曲がり物でも出荷するようにと要請を始めた。」ケイトウなども出荷量の減少、曲がりが増えそうとのことです。

● 6月は相場が悪かった。

大田花き磯村社長のコラムから  http://www.otakaki.co.jp/blog/ceo/archives/2012/06/25.html
「花は三気商売で、天気・景気・やる気と云われているが、6月に入り去年よりほとんどの花が安い。去年は自粛でお祝い事が少なかったものの仏事が多かった。今年の冬は例年になく寒く、燃料費も高かったので暖地と高冷地の荷が重なって出荷されたのがこの6月であった。例年なら、蒸し暑く花持ちも悪くなるので、価値が下がった分だけ値段が安くなるが荷動きはそれなりになる。しかし今年は偏西風の進路が例年とは違い、一日の寒暖差があり朝晩は涼しい。よって花持ちが良い。切花の買い換えは週1回のサイクルから場合によっては2週間に1回くらいまで倍近く長くなっている。そこで、第1四半期、最終月の6月は、小売の荷動きが悪く、卸・仲卸も前年を大幅に下回る取扱い額となっている。そんな6月であるが、菊は前年より35%~40%安く、トルコギキョウは25%~30%安い。しかし、団塊ジュニアの需要に根差したバラと結婚式で多く使われるダリアは5%~10%単価が高い。和のテイストが人気だが、枝物も10%高くなっている。このように、時代の流れを反映したものになっている。」

● 輪菊暴落 30円割れ 入荷増に需要減が重なる 【日本農業新聞6月22日】

輪菊の価格が低迷している。各地区大手7卸のデータを集計する日農平均価格は4日から8営業日連続で下がり、20日は1本29円だった。前年より17円安い。東日本大震災後の最安値だった2011年3月23日の1本30円を割り込んだ。卸売会社は「業務需要が減ったところに入荷が増え、需給バランスが崩れている」とみる。
要因は需給双方にある。日農平均の販売量は、4~20日の合計で489万本となり、前年同期より5%多い。東京都中央卸売市場大田市場の大田花きは「葬儀など業務向け需要が少なく、小売店も雨や台風で店頭が動いていない。入荷量が前年の5%増程度でも過剰感が出ている」と話す。福岡県の地方卸売市場福岡花市場では、今月の入荷が前年を1割上回るペースで「暖房回避で6月出荷の作型に変える産地が増えた上、黄や赤の露地物の出荷も重なった」と話す。
供給は過剰気味。主力産地の愛知県・JA愛知みなみは、6月第2、3週の出荷量が前年を2割上回るペース。11日の販売量は、1万2000ケース(1ケース120~200本)で前年同期より2割多かった。JAの花き販売課は「夏菊の生育が1週間近く前進し、予想以上に多かった。22日販売分から量は落ち着く」と話す。重油高の影響で6月出荷の作型に切り替える動きも一部で出た。
福岡県のJAふくおか八女の出荷量は、6月上旬が前年より少なく、中旬は7170ケース(1ケース200本)で前年より1%増えた。「計画通りで、今後も安定した出荷が続く」(同JA)見込み。
葬儀の生花装飾を扱う都内の大手業者は「6月は一般的に葬儀件数が少ないが、今年は一層少なめで推移している」と話す。長期的に見ても「6月は品種の切り替え時期で注文しにくい上、菊類以外の安い洋花に替える動きが出ている」と指摘する。卸は「量が減らない限り今後の相場回復は難しい。今月いっぱいは苦戦しそう」とみる。

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□ 「新盆」(にいぼん)「初盆」に着目する 特別な人にはよいお線香、よいお花を

もうすぐお盆。故人を思い、つながる商品としてお線香をアピールする。ギフトとして新盆見舞の特集ページも開設した。CM動画あり
http://www.nipponkodo.co.jp/inori/niibon/

中村梅雀さんのCM動画もある。梅雀さんは、奥さんとお中元の相談をするシーンで、いつも通りにと話すが、ふと気が付いたように「田中さんとこ、確か新盆だったよね?」と確認。「あの人にはさあ、いいお線香、贈りたいな」と続ける。(読売新聞夕刊6月18日に関連記事)

● 日本香堂のサイト  祈りと癒しの二本柱がわかるトップページ。
http://www.nipponkodo.co.jp/

今年の夏の商戦は、「新盆」に焦点をあてる。高齢化社会を迎え、死が身近になった。新盆を迎える人もたくさんいるだろうと想像できる。

● 全国のお盆の風習を集めたページ「みんなのお盆」
http://www.nipponkodo.co.jp/minnaobon/
● お線香とロウソクの文化・歴史
http://www.nipponkodo.co.jp/inori/trivia_incense/

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□ 「誰かにあげる」「誰かに贈る」・・・切り花にできるような花の苗を扱って

種苗会社のカタログには切り花に向く花の種類がまとめられて販売されています。花屋さんの店頭でも、そのような苗ものがあれば、お客さまはとても喜ぶのではないでしょうか。

朝日新聞の24日の投書欄に以下のようなものがありました。

● 80歳の母 米作りやめず   牧師 田中真介(北海道滝川市 53)

埼玉県で一人暮らしをする80歳の母は、親戚や娘婿、孫の手を借りながら米を作っている。農薬や肥料代を差し引くと大した収入にならないし、腰が痛い、ひざが痛いと訴えたり、めまいがして救急車を呼んだりするなど、体に相当負担がかかっているようだ。私は田んぼはもうやめた方がよいのではと心配している。
先日、母の近くに住む姉に「母のわがままに付き合ってくれてありがとう」という手紙を出したら、思わぬ返信があった。「母はただ米を作っているのではなく、米作りを通して得られるご近所との情報交換を楽しんでいる」。そういえば私との電話でも、母は「米あるん?」「野菜送ろうか?」と必ず聞いてくる。
何も手伝えないが、田んぼの見回りや収穫まで奮闘する母の健康を祈りたい。

● 人は、だれかにあげられるものをいくつになっても持っていたいのではないでしょうか。「これあげるよ」と言えるものを持っていることで誰かにつながることができます。

● 庭で個人で楽しむ花を植える時代は第三の消費の時代。第四の消費(つながる消費)を考えるならば、シェアできる花を庭に植えたい。切り花でだれかにあげられるといいとおもいます。

● 庭の花を切り花にするときに役立つのが「水揚げ&花のケア」薄木健友 著 (誠文堂新光社刊)という本です。おすすめします。

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□「忌と喪と斂―仏事の現代知識」 大久保 慈泉, 松本 慈恵
http://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336043160/

先日、寛仁(ともひと)親王殿下の「斂葬の儀」が行われました。「斂葬の儀」は皇族方の葬儀を指す言葉です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/斂葬の儀

この「斂」という言葉は、死者を棺に入れるという意味があるそうで、「喪」「忌」とともに人の死を悼む営みを示す言葉です。「忌と喪と斂―仏事の現代知識」 (大久保慈泉,、松本慈恵 共著)という本があります。非常に薄くて小さなパンフレットのような本ですが、お葬式にまつわるさまざまな言葉やしきたりについて詳細に解説してあります。参考にしてみてはいかがでしょうか。

先日、フューネラルビジネスフェア2012に参加したのですが、GWJのブースの斜め前で、エンバーミング(死者への化粧、遺体回復施術法)や「湯灌」の儀式のデモンストレーションを行っていました。特殊メイク技術を応用したエンバーミングの実際、てっこう、きゃはん、六文銭などを身に付けさせる伝統的な納棺の様子を見ました。ひとつひとつに意味があり、儀式を行うことで故人とお別れする気持ちの整理をしていくのだそうです。
話は飛びますが、フューネラルビジネスフェア2012では、「エリアマーケティング」というリサーチが非常に進んでいることに驚かされました。現代の技術では、地図情報とデータが簡単に重ねられますから、「国勢調査(何歳のひとがどこに何人住んでいるかなどわかる)」「住宅市場動向調査(ここで収入がわかる)」のような統計資料を基にして詳細な分析ができるようになっているようです。これをもとに、需要を予測し、「葬祭場」の建設計画を立てるなど活用されているようです。

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□ 第16回目の花業界フットサル大会 日程が決まりました 9月16日に

花き業界最大のフットサル祭り。JFFL花業界フットサル大会、第16回大会の日程が決まりました。
日時は9月8日(土)。場所は、いつもの、「フットサルコミュニティ浜野」(千葉)です。

詳細はブログでアップされます。
http://blog.livedoor.jp/hana_futsal/

「みんなで作る花業界フットサル大会 みんなの気持ちで楽しみ、盛り上がる花業界 Let”s enjoy casino online with Flower  第16回大会実行委員長 山崎俊作」

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□ 草土出版の「植物デザイン」ひっそりと休刊へ また花文化メディアの火がひとつ消える

2010年、30年続いた花屋さんのための雑誌「フラワーショップ」の後を引き継いだ「植物デザイン」誌が休刊へ。第17号が最後となった。「こころを耕しシゲキする進化系マガジン、植物と人をつなぎ、こころを耕す植物のあり方を読者の皆様とともに模索し発信」といういままでにないような視点の雑誌でしたが、月刊からやがて隔月刊となり、たったの2年で休刊。数多くの読者とはつながらなかったようです。また、ウェブと連携した新たなフラワービジネスに関する雑誌の構想があるようですが、定期購読をしようという勇気のある読者はどれほどいるのでしょうか?伝統ある草土出版チームの奮起再生を期待します。
※休刊に触れているのは、PCガーベラさんのサイトくらいです。定期購読者には連絡が行っっているようです。
http://pcgerbera.asablo.jp/blog/2012/05/24/6455986
http://www.fujisan.co.jp/product/1281679716/

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□ むせかえるようなオリエンタルユリの香りをマイルドにする技術開発 その後の研究進展は?

すばらしい香りを持つ花、オリエンタルユリ。この香りゆえ多くの人に愛されるユリですが、反対に、この強い香りのために敬遠されることもまた少なくありません。もしも、もう少しだけこの香りを押さえることができたなら、もっとユリが活躍するシーンを増やすことができる、こうした背景から、農研機構、花き研究所の大久保直美さんの研究がスタートしました。

このユリの香り抑制に関する研究は、2009年に、とりまとめられ、さまざまなマスメディアで話題になりました。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1107/mf_news_02.html

2010年には「NARO Research Prize」を受賞。
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/research_prize/2010/012271.html

これは、画期的な技術!さあ、実用化へ、と多くの花関係者が期待をしたのですが、2012年の今に至っても、実用化はされていません。香りの抑制に関する薬品の開発とそれが葉っぱやつぼみに悪い影響を出さないように工夫する段階でなかなか前進していないように思われます。簡単に言うと、香りを押さえられても、葉っぱが枯れ込んだり、つぼみが咲かなかったりしては困りますし、それがうまくいっても、薬剤処理にすごく時間がかかったり、薬剤の単価がとても高価なものであっては使えないというようなことです。

すっかり忘れ去っていた今年、誠文堂新光社の「農耕と園芸」誌6月号(通巻1016号)に、大久保さんが書いたレポートが掲載されました。タイトルは「ユリの強い香りの抑制」というものです。以下、要点をご紹介します。

1、カサブランカは、オリエンタル・ハイブリッドの代表品種。高級感と華やかなイメージから贈答用や結婚式のブーケなどに用いられるが、その一方で、特有の甘い濃厚な強い芳香を持つために、強い香りを嫌う場、例えば飲食店や結婚式の披露宴など食事を伴う場では敬遠されがちである。

そこで、外観には影響せず花の香りを押さえることができる薬剤を見出し、その処理方法を開発した。前処理剤なら生産者が。後処理剤なら消費者が、必要に応じて使うことができるようになります。

この記事では、以下のような内容を説明する。

● 「カサブランカ」の香りはいったいどんな成分でできているのか
● ユリの香りを押さえる方法の概要

2 カサブランカの香りとは

●カサブランカの香気成分を分析したところ次のような成分が検出された。
1 イソオイゲノール(クローブ様のスパイシーな香り)やベンジルアルコール(弱い花の香り)、パラークレオソール、パラークレゾール などの芳香族化合物

2 シスーオシメン(カンキツ様のさわやかな香り)、リナロール(穏やかなフローラル様香気)などのテルペノイド

●カサブランカの香りを強く感じる要因は、スパイシーな香りの成分や消毒薬の匂いを含む芳香族化合物に一因があると考えられた。

●カサブランカはこれらの香気成分を1輪で1時間当たり100マイクログラム以上発散しており何輪も咲いたカサブランカを締め切った室内に置くと香気成分が多量に充満する。

● この香りを抑制するために、どうやってユリが持っている糖分が芳香族化合物になるのか、そのしくみを分析し、途中の経路を遮るような薬剤を検討した。その結果フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)阻害剤が香りを大幅に抑える効力があることを見つけ出した。実験の結果、目的とした芳香族化合物以外に、テルペノイド系の量も減り香気成分全体が減ることがわかった。こうして、PAL阻害剤と「香り抑制剤」として用いることになった。
3 試験結果

さて、次は、この香り抑制剤が前処理剤や後処理剤のように使えるかどうかが問題だ。

まず、24時間薬剤に生けたあと、水に移し替えた場合(24時間処理)と、最初から最後まで薬剤に生け続けた場合(連続処理)を比較してみた。するとどちらの場合もともに、処理後48時間、72時間たった後でも香気成分発散抑制効果が認められた。

試験のなかで茎や花に褐変がみられたが、実験する中で適切な濃度がつきとめられた。

● 処理のタイミングはつぼみのうちからが効果的
● カサブランカの香気成分の発散は、開花とともに増加し、開花中は夜間に増加する。昼間は減少するものの一定量は発散され続ける。開花すると香気成分をつくりつづけるので、つぼみのうちに処理をすることが効果的だとわかった。
まとめ

●香り抑制剤の処理方法は、花を香り抑制剤に生けるだけ。処理後1日経って咲いた花からは香りはほとんど感じられなかった。香気成分は水に生けた花の約4分の1から8分の1まで減少した。規定の濃度であれば、花や葉は傷まない。
4 今後の活用、留意点について

● 実験で、ユリを「濃厚に香るタイプ」と「マイルドに香るるタイプ」の二つに簡単に調整できることが可能であることがわかった。

● その後、実際にさまざまな条件で実証実験を行ってきたが、課題も見えてきた。それは、「切り花は時期や産地、輸送や保存農法などによって質が異なる」ということが挙げられる。切り花の状態によって、処理効果が変わってしまうのだ。今の段階では誰でも使える技術にはなっていない。

● そのため、さらなる検討が必要と考え、現在は農林水産省の「技術開発事業」により、地方公共団体の研究機関や企業とともに実用化実験を進めている。

※ユリの需要拡大のための研究として国の助成金も拠出されている。
http://www.s.affrc.go.jp/docs/research_fund/2011/pdf/23028_gaiyo.pdf

● もう一つの問題は、「消費者が処理したユリをどう受け止めるか」ということである。

● 処理したユリは元の無処理のユリと比較すれば香りは弱くはなっているもののユリの香りがまったくなくなるわけではない。もとのユリの香りを知らない人にとってはやはり香りはある、ということになる。現在は、ユリの香りに対する消費者の反応等の調査も進めている。

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□ 自律神経は大丈夫ですか  毎日新聞近藤勝重さんのコラム

しあわせのトンボ:自律神経は大丈夫か=近藤勝重
http://mainichi.jp/opinion/news/20120608k0000e070217000c.html
『 仕事柄、あれはどうか、これはどうか、と情報を求め、神経を擦り減らす日々を過ごしてきた。その処理に一分一秒を争っていても、体も心も存外平気だった。が、そういう日々の積み重ねは侮れないものらしい。記者生活も30年近くになろうかというある日、目がぐるぐる回り出し、気がつけば病院のベッドに倒れ込んでいた。
以来、生活習慣を見直し、改めた。とにかく早朝に歩く。歩いて帰ったらお茶をいれ、仏壇に花を供え、姿勢を正してお経をあげる。そうして一日のスタートを切って、と書くと、大層な印象を与えそうだが、ぼくなりに心身のバランスを取っているに過ぎない。』

●フェイスブックのようなSNSなど日々チェックする情報量が莫大になっている今、知らないうちに、自律神経を病んでいる人も少なくないのかもしれません。
●近藤さんの言うように、一日のスタートを早起きし、仏壇の花の水を換えたり、ベランダの鉢植えにお水をあげたりすることから生活習慣の改善をはじめてみませんか。
●お花屋さんや園芸店の仕事は実は、とても重要になっています。
日経新聞6月15日の記事ほか
●「心の病」の労災申請、3年連続最多 厚労省調査

過労やいじめでうつ病などの精神疾患を発症したとして、労災申請した人が2011年度は1272人(前年度比91人増)に上り、3年連続で過去最多を更新したことが15日、厚生労働省のまとめで分かった。労災認定も325人(同17人増)で過去最多。うち、東日本大震災が原因だったのは20人を占め、認定者数を押し上げる要因となった。

同省は労災認定の増加について「うつ病などの精神疾患で労災申請できるという意識が浸透してきた。仕事量の増加による強い不安も影響している」と分析する。
同省によると、自殺(未遂含む)による申請者は202人で過去最多だった。
認定された325人のうち、発症の原因では「仕事内容・仕事量の変化」(52人)のほか、「悲惨な事故や災害の体験、目撃」(48人)、「嫌がらせ、いじめ、暴行」(40人)などが上位を占めた。
認定者の業種では、製造業(59人)が最も多く、卸売・小売業(41人)、医療・福祉(39人)が続いた。年齢別では30代が112人で最多だった。
労災申請を巡っては、うつ病などは発症前1カ月に160時間以上の残業を行っていた場合などを労災と認定。脳・心臓疾患は、発症前2~6カ月間にわたり、1月当たり80時間以上の残業をしていた場合などに認定される。


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□ 文豪 夏目漱石のかなわなかった恋 そして永久の別れ 悲痛な思いを花に込めて

「 有る程の菊抛げ入れよ棺の中 」

夏目漱石が若い頃、恋した人「大塚楠緒子」さんとのかなわなかった失恋の物語とその後の別れについて、以下のサイトをご紹介します。

漱石の悲痛な思いが込められた句に胸がしめつけられる思いがします。花の仕事は、かくも大切な仕事だと改めて思わざるを得ません。

http://homepage1.nifty.com/B-semi/library/koiku/35natsume.htm

○ 晴。床の中で楠緒子さんの為に手向の句を作る

棺には菊抛げ入れよ有らん程
有る程の菊抛げ入れよ棺の中

○ ひたすらに石を除くれば春の水

【関連】
http://www.medicalline.co.jp/enokidoblog/leader/2007/04/1713

ちょうど、この記事の後、漱石の「門」の直筆原稿が4枚発見され、すべてがそろうというニュースがありました。主人公の宗介は「友人の妻」を奪ってしまいます。
6月25日の産経新聞産経抄
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120625/art12062503090001-n1.htm

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□ 美人過ぎる若い女性農家でつくるカレンダー 今年も作成 ドイツバイエルンで撮影会

http://www.agrarheute.com/jungbauernkalender-2013
http://www.jungbauernkalender.de/
http://www.jungbauernkalender.de/jb-fotos0/alben/943/view/2/pl/0/pd/5/

生産者のプロモーションの方法もいろんなかたちが増えてきましたが、このプロジェクトは毎年のようにニュースになっています。それは、「若い美人農家」を集めたカレンダー。2013年版が制作されています。5月31日には、ドイツのバイエルン州メーダーで撮影が行われました。田舎生活の中の美しさを表現するカレンダー制作は今年で8回目。

●日本では、「レディ加賀」のプロジェクトが話題に。動画の第2弾「かがやき編」も発表されている。
http://ladykaga.me/

●花き業界でも、ユリのリリー・プロモーションジャパンが「リリーエンジェル」プロジェクトを推進中!
「世界一きれいなものは、おとうさんが育てたユリだとおもう」ユリと一緒に育った子どもたち。http://www.lily-promotion.jp/angel/

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□ コンビニに対抗 スーパー各社が値下げ攻勢に イオン1000品目値下げ

【日経新聞など6月28日】

● イオン1000品目値下げ・・・・スーパー各社のきなみ値下げ。

イオンは1000品目値下げ。マルエツは、6月21日から1400品目を1割から5割値下げしている。西友では、12年末までに1400品目を値下げ。ダイエーは16年度までにDS(ディスカウントストア)「ビッグ・エー」を4割増の250店舗体制に。いなげやは、105円の商品を集めた低価格スーパー「エスビィ」を本格展開。

生活必需品について、価格競争が激化している。なぜ、スーパーは値下げするのか? 震災後に利用率が高まったコンビニも価格を大幅に下げてきた。業績は非常に好調だと伝えられている。出展意欲も向上している。100円ショップもライバルだ。価格差は縮まっており、女性客らの流出が止まらない。大手は経費を圧縮して低価格競争に進んでいこうとしている。スーパーらしさを今一度鮮度や低価格でアピールしようとしている。メーカーもこの流れからは逃れられないという。

スーパーマーケットの競争のなかに花も置かれています。花だけは価格維持、あるいは、値上げする、このようなことが、消費税が引き上げられる2014年4月までに可能なのでしょうか?

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□ ことしの夏のボーナス、どう使う? 使い道「貯蓄」51%と圧倒的

ことしの夏のボーナス、どう使う? 使い道「貯蓄」51%と圧倒的【日経MJ6月27日】

● 日経新聞が夏のボーナスの使い道を調査したところ、貯蓄が圧倒的に多かった。
● 支給予定額は「減る」が「増える」を上回り、支出を減らす意識が鮮明
● 支給予定額(税込み)は「50万円未満」が52.3%を占めて「50万円以上」の35.7%を大きく上回った。
● 前年に比べた増減率を聞くと「ほぼ変わらず」が47.2%とほぼ半数だったが「減る」が22.5%と「増える」の9.6%を上回った。
● 40代と50代では「5~10%未満減少」がともに1割を超え、雇用環境の厳しさを示している。
● 昨夏に比べて貯蓄を「増やす」は14.2%、「減らす」は8.7%だった。貯蓄予定額は「20万円未満」が44.9%を占めたが、若い層ほど金額の増加幅は大きい。
◎ 支出額は「増やす」が8.9%に対して「減らす」11.6%だった。支出予定額の中心帯は「10万~20万円未満」で16.5%を占めた。
● ボーナスの使い道(複数回答)はやはり「貯蓄」が51.1%と断トツのトップで、若い層ほど高い。「月々の生活費の補てん」が28.5%、「ローン返済(住宅含む)」が25.3%と続き、40代に顕著。このほか「趣味・レジャーなど娯楽」(21.9%)、「国内旅行」(14.8%)、「衣料品」(11.4%)、「家電製品・情報機器」(9.9%)などが並んだ。

※ 調査はマクロミル社に委託。5月25~27日に全国の20~60代男女1000人を対象にインターネットで実施。今夏にボーナスが支給される予定(配偶者含む)の466人 分を集計。

□ 夏のボーナス 楽天リサーチ
http://research.rakuten.co.jp/report/20120521/
● 今夏のボーナスは支給されるかをたずねたところ、約7割が「支給される予定」と回答した。そのうち、支給される時期は、約6割の人が6月中だった。
● 自由に使えるボーナスの金額については、年代によって大きな開きがあるようだ。単身者が多く、ボーナスを自由に使える20代、家庭を持つ人が増え、自由に使えるお金が少なくなる30代、将来の不安による貯蓄、ローンや借金、生命保険など各家庭の事情によってボーナスの自由度が大きく異なる40代、50代、60代といった構図が浮き彫りになった。

● 今夏のボーナス、約7割が「支給される予定」。支給額は「昨年と変わらない」が最多。
今夏のボーナスは支給されるかをたずねたところ、「支給される予定」と回答した人は67.8%だった。「支給される予定はない」は20.1%、「支給されるかどうかわからない」は12.1%。一方、昨夏のボーナスが支給された人は75.4%だった。
● 今夏にボーナスが支給される予定がある人に、昨年と比べた支給見込み額について聞いたところ、「昨年と変わらない」が35.1%となった。「減りそう」は28.1%、「増えそう」は15.2%で、「減りそう」が10ポイント以上も上回った。

● 支給見込み額のトップは「30万円以上から40万円未満」。6割以上が支給見込み金額に「不満」。
ボーナスが支給される予定がある人に、具体的な支給見込み額をたずねたところ、トップは「30万円以上から40万円未満」(11.2%)で、以下、「40万円以上から50万円未満」(10.8%)、「50万円以上から60万円未満」(10.3%)、「20万円以上から30万円未満」(9.7%)などとなった。
● 支給見込み額に対する満足度については、「不満」(24.0%)と「どちらかといえば不満」(38.3%)を合計すると、6割以上(62.3%)の人が不満と回答している。「とても満足」(4.0%)と「どちらかといえば満足」(33.6%)を合計した37.6%を大きく上回った。

● 20代、30代は「ボーナスの全額を使える」がトップ!自由に使える金額は年代によって大きな開き。
自分で自由に使える金額についてたずねたところ、年代によって大きな開きがあった。20代と30代では「全額」がトップ(それぞれ50.0%、34.3%)に対し、40代と60代のトップは「自由に使えるお金はない」(それぞれ23.2%、24.0%)、50代のトップは自由に使えるお金は「1割未満」(29.4%)だった。
● 単身者が多く、ボーナスを自由に使える20代、家庭を持つ人が増え、自由に使えるお金が少なくなる30代、将来の不安による貯蓄、ローンや借金、生命保険など各家庭の事情によってボーナスの自由度が大きく異なる40代、50代、60代といった構図が見える。

●  昨夏にボーナスを支給された人に、ボーナスを何に使ったかを聞いた(複数選択)。1位は「貯蓄」で49.3%となり、以下、「買物」(32.4%)、「旅行・レジャー」(28.5%)、「生活費の補填」(26.8%)、「ローン・借金返済」(24.3%)となった。
● 一方、今夏のボーナスの支給予定がある人に、ボーナスを何に使う予定かを聞いたところ、1位はやはり「貯蓄」だった(38.2%)。続いて、「ローン・借金返済」(23.9%)、「生活費の補填」(20.8%)、「買物」(20.6%)、「旅行・レジャー」(19.8%)などとなり、上位5項目は昨夏と今夏で共通しているが、「ローン・借金返済」「生活費の補填」の2項目が昨夏よりも今夏のほうが上回る結果となった。
さらに、ボーナスを「買物」に使うと答えた人に、何を購入するかを聞いた(複数選択)ところ、「洋服・ファッション関連」がほかの回答を大きく引き離してトップとなった(45.7%)。

□ 夏のボーナスはいったいいつ支払われているか? 6月下旬から7月上旬が一番多い。
http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1805.html
□ 夏のボーナス使い方 昨夏との比較。・・・毎年のように貯蓄は一番にあがっている。では、何にお金を使おうというのか?それもあいまいな・・・全体的に消費意欲が下がっている感がある。しかけが必要なのかもしれません。
http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1825.html

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□ 「植物図」を描くという仕事 ただ一人の大学所属の植物絵師 金沢大学 梅林正芳さん

● 学術「植物図」の芽守る   構造一目で判別、写真で再現できない強弱つけ描く 梅林正芳 【日経新聞6月28日文化欄】

「画」と「図」。2つは同じもののようで、本質は全く違う。少なくとも植物を描く場合においてはそうだ。「画」は「ボタニカルアート」として知られ、全国に何万人も描き手や愛好家がいる絵画。一方、私が手掛けるのは「図」。鑑賞用ではなく、図鑑や論文の挿絵として使用する学術用だ。

研究者の意図くみ取る

学会の発表や、論文などで使用する植物図はまず「説明図」でなければならない。ボタニカルアートも写実的である点は同じだが、形と構造を説明することを主目的としない点は植物図と大きく違う。
例えば、スイセンは外側に3枚、内側に3枚の花びらが円形に配列している。しかし、ボタニカルアートには、そう描かれていないものも多い。もちろんアートだから、見た目がきれいであればいい。しかし、植物図の場合、花びらの配列が一目で分かるように描くことが大切なのだ。
また、単に正確に描けばいいというわけでもない。植物の根などは複雑に入り組んでおり、そのまま描くとなにがなんだか分からない。また、見たまま描くと、見る角度によって、植物の構造を説明するために必要な部分が抜け落ちてしまうことがある。植物図の真価が問われるのはこうした場面だ。
研究者の意図をくみ取りながら、どこを強調し、どこを省けば伝わるのか考える。最近は図の代わりに写真を使うことも多いが、写真は正確に対象を写すことはできても、こうしたデフォルメには向かない。
当然、こうした作業のためには、観察力だけでなく、植物に関する知識が必要になる。そのためには経験の積み重ねが必要だ。私が植物図を描き始めたのは、30年以上前、20代半ばだった。分類学者を志し、大学では農学を専攻。京都大学の大学院を目指したが、落ちてしまった。
途方に暮れていた時、卒業論文に載せていた植物の絵が京大の教授の目に留まった。当時、百科事典の編さんを進めていた出版社が、植物の絵を描く人間を募集していた。私はそこに紹介され、挑戦してみることになった。

教授の質問攻めに涙

幼いころから絵が得意だった私は、うまくいくものと高をくくっていた。しかし、現実は甘くなかった。出版社に渡す前に推薦してくれた教授に見てもらうのだが、持っていくたび、質問攻めにあう。「茎はどうなっている」「花弁はどうついている」。しどろもどろになっていると「観察が足りない」とぴしゃりと言われる。出版社からは「この植物はブリキでできているの?」と嫌みを言われたこともあった。八坂神社の鳥居の陰でなんど泣いたことか。
当時の私はまだ植物図がどういうものか理解していなかった。教授も言葉で説明してはくれなかった。現在、学生や一般の人に教えるとき、教授と同じことを言っている自分に気づく。5年間、教授の下にいたが、その経験が今の礎になっている。
植物図は基本的には食えない仕事だ。ある百科事典のときは描くペースは3日に2枚がやっとで、報酬は1枚1万5千円程度。顕微鏡をのぞきながら、押し花標本などをもとに形を再現していく地道な作業だ。描くべき植物を手に入れるために、全国を探し回ることもある。根の図を描く際は、自分で細い根を切らないように、掘っていくこともある。描いてさえいればいいというわけではない。
42歳で知り合いの教授に声をかけてもらい、金沢大学に就職することができたが、フリーで図鑑などに描いていた時期は苦しかった。借りて住んでいた農家の離れは、雨漏り、すきま風がすさまじかった。あるとき画を取りに来た担当編集者が、なぜか妻子を連れてやってきた。理由を聞くと「世の中にはこんな暮らしをしている人がいると教えたかった」という。

大学所属ではただ1人

現在の植物分類学は、遺伝子などを研究する分子生物学からのアプローチが主流だ。国内の植物分類はほぼ終わったという認識が広まり、それにつれて、図を描く人間も必要とされなくなってきた。大学に属して植物図を描くのは私だけになってしまった。
学説は新説が登場すれば古びる。今ある植物はいつか絶滅するかもしれない。だが、植物図は記録だ。描きとった構造は古びないし、消えもしない。20年ほど前から、樹木の芽生えの図ばかり描きためている。いまだに新たな発見があり、植物の持つ生命力に驚かされる。今は時代遅れに見えても、植物図の価値が再認識され、また力強く芽を出す日がくると信じている。  (うめばやし・まさよし=金沢大学助手)

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□ 東京農業大学の藤島廣二先生を講師に、2025年の花き市場流通のビジョンを考える MPS

● 東京農業大学の藤島廣二先生を講師に、2025年の花き市場流通のビジョンを考える 第11回MPS参加者ネットワーク協議会(流通部門)7月に開催

日時は7月30日(月)。場所は法政大学新一口坂校舎で、時間は14:00~17:30を予定。
このセミナーは、MPS参加者以外で、MPSおよびテーマに興味のある人も参加可能

http://www.mps-jfma.net/topics/120625_1.html

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□ 地下水を熱源にしたヒートポンプ技術を実用化 山形庄内総合支庁産地研究室

熱源に地下水活用 電気代削減 ヒートポンプ実用化 山形県  【日本農業新聞6月28日】

山形県庄内総合支庁産地研究室(酒田)は、地下水を熱源とするヒートポンプで園芸用は臼を冷暖房するシステムを開発した。地下水の温度は気温より冬は高く夏は低いため、通常の空気熱源方式より熱効率が高い。室外機をハウス内に設置できるため霜取り運転が不要なこともあり、電気代を低く抑えられる。機材は全て既存品を組み合わせる。同県は導入の手引きをまとめ、冷暖房共に使う花き栽培などでの活用を勧める。

地下水熱源ヒートポンプは、(1)井戸から熱交換器までくみ上げた地下水と、熱交換器から室外機、室内機を循環する不凍液の間で熱をやりとりする(2)室外機で不凍液を圧縮し温度を高めたり、膨張させて温度を低下させたりして室内機に送る(3)室内機で不凍液と空気で熱をやりとりし温風や冷風をハウス内に送るーーーという仕組みだ。室外機をハウス内に置けるのは外気と熱をやりとりする必要がないためだ。※ここが外気交換タイプとの違い。寒冷地ゆえの冬場の霜取り運転が要らなくなった。
同研究室は各種の暖房機で試験し、運転経費(電気代と燃油代)を試算。昨年11月から今年2月まで室温を15度に設定したところ、面積100坪(330平方メートル)換算で地下水熱源ヒートポンプは23万7579円だった。空気熱源方式は43万8290円、灯油暖房は76万2448円、A重油暖房の66万6370円。空気熱源方式の5割程度、灯油暖房の3割程度、A重油暖房の4割程度で済む計算だ。冷房運転では、空気熱源方式の8割程度に抑えられた。
設置費はハウス10アール分が約700万円(井戸の新規整備費は除く)と高い。ただ県の事業などで3分の1の補助を受けることを前提にした試算では、運転経費の削減で7年で空気熱源方式と同じ経費となるという。また安価な機材を使えば経費を下げられるとして、同研究室は「使用中の空気熱源方式の更新時に導入を」と呼び掛ける。開発には東京都練馬区のジオシステムが協力した。施工も請け負う。

● 積雪寒冷地に適した施設園芸用の地下水熱源ヒートポンプシステム
近年、施設園芸ではヒートポンプの導入が進んでいるが、そのほとんどが空気熱源方式であり、本県のような積雪寒冷地では霜取り運転によるCOP※(成績係数)の低下が問題となっている。このため、安定した熱源である地下水を利用したヒートポンプシステムを開発した。
http://agrin.jp/ufile/7/29/19931/image1_file0112051213074613868.pdf
※まだまだ費用が高いようですね。

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□ 華道 池坊 47都道府県の特産いけばなを全国の知事さんに贈るプロジェクト
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=14919

華道池坊 47都道府県の特産いけばなを全国の知事に贈るプロジェクト【 日本農業新聞6月20日】

華道家元・池坊(総務所=京都市)は、地域貢献の一環として地域の日本一の花などを生け花にし、47都道府県の知事に贈る企画を展開している。19日は、伊藤祐一郎鹿児島県知事を県庁に訪ね、同県が全国に誇るグラジオラスの生け花を贈った。
池坊の元祖となる「池坊専慶」が歴史の文献に登場したのが1462年。今年はちょうど550年の節目に当たり、「長年取り組んできた地域貢献を歴史に残す」(同総務所)ことが目的。
趣向は各都道府県の特産の花や花木が見ごろを迎えたころ、最も美しい生け花にして知事に贈って発表するもの。これまでリンドウ(長野県)、梅(福岡県)、桃(岡山県)、トルコギキョウ(島根県)、サクラソウ(埼玉県)などを贈った。
同県は国内最大級のグラジオラス産地。同日は、池坊の米森葉子県連合支部長らが生け花に仕立て伊藤知事に届け、最後の一輪は知事が挿した。知事も「きれいだ」と感謝していた。
● 「池坊」550年祭 3世代が作品披露 【読売新聞夕刊11日】

いけばなの流派「池坊」の550年祭・記念デモンストレーションが6月6日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで開かれた。
(中略)
出演したのは四十五世家元の池坊専永さんと次期家元の由紀さん、由紀さんの長男専宗さん。池坊の3世代が一緒にデモンストレーションを行うのは初めてという。舞台のテーマは「心の旅」。春夏秋冬の移り変わりをいけばなで表現した。作曲家の三枝成彰さんが舞台で流れる楽曲を提供し、総合演出を松任谷正隆さんが行った。
最初に登場した専宗さんは20歳で、今年本格的にいけばなを始めたばかり。ハスの派やオンシジウムの花などを若手会員とともにいけた。その後、由紀さん、専永さんも作品を披露。会場から大きな拍手を受けた。
今回初めて作品を作り上げた専宗さんは「芸術の一つであるいけばなの美しさを今後とも広げるため、活動していきたい」と話していた。

● 世襲 豊かで奥深い世界 【読売新聞 池坊由紀 一花一情 6月22日】

男兄弟がいなかったせいだろう、幼い頃から「由紀ちゃんが跡を継ぐんでしょう。好きな人と結婚も出来なくてかわいそうね」と言われてきた。それは純粋な同情というよりも、女性が跡を継ぐことに対する反発や抵抗だったのではないか。
「ワークライフバランス」や「男女共同参画社会」という言葉は最近のものだ。当時、伝統ある世界に“女性”という新要素はすんなりとは受け入れ難かったのだろう。
日本の伝統文化や芸能は、世襲で継承され、成り立ってきた面が強い。世襲制は、跡を継ぐ者が技芸の上手下手よりも血脈によって選ばれるため、封建的に見えるシステムだ。けれども一方で、幼少時からの教育と意識の涵養が可能であり、どんな状況下でも家業として存続させるという点で、文化の継承においては確実性が高いといえる。
この制度の下で多くの人が、各々の立場と状況に苦悩しつつ、後継者としての生き方を選択してきた。それらの無数の人生があったからこそ、形のない文化や芸能が人を介して繋がれ、残ってきたのだ。
「かわいそう」に見えるかもしれないが、それは素晴らしく豊かで奥深い世界だと思っている。

● 「美しい日本のしきたり」 池坊保子 著 角川SSC新書
http://amzn.to/MC2TSF
池坊由紀さんのお母さんの本。華道家元と結婚し、衆議院議員としても活躍する著者による、日本に古くから伝わるしきたりやマナーを解説する本。ただし、古めかしいしきたりを押し付けるのではなく、現代に合った合理的な方法を伝授。

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□ GPEC施設園芸・植物工場展2012 7月25~27日に開催

● 災害に強いハウスも紹介 日本施設園芸協会 7月に東京で展示会(日本農業新聞6月5日)

日本施設園芸協会は4日、7月25~27日の3日間、東京都内で開く施設園芸・植物工場展2012(GPEC)の内容を明らかにした。テーマは「がんばろう!ニッポンの農業 つなげよう!施設園芸の絆」。被災地の復興支援も視野に入れ、自然災害に強いハウスや、農家の経営強化を支援する機器資材、高収量技術などを提案する。
同展は2010年の開催に続き2回目。既に募集を済ませた出展社・団体が、前回を7割上回る198に達した。
同協会は、農家が自分の経営や技術を紹介する特別セミナーや、オランダや中国、韓国の施設園芸の状況を報告する講演が見どころという。経営や栽培技術、補助金などについて相談できるコーナーも常設する。講演、相談などは無料。
GPECの会場は江東区の東京ビッグサイト。入場料は1000円だが、招待券の持参や事前のインターネット申し込みで無料。問い合わせはGPEC事務局へ。

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□ 品種育成展望探る 保護戦略フォーラム記念講演会開催されました 6月15日

● 品種育成展望探る 保護戦略フォーラム 10周年記念講演会 【日本農業新聞6月16日】

種苗の育成機関などで組織する植物品種保護戦略フォーラムは15日、東京都内でフォーラム設立10周年記念講演会を開き、今後の品種育成の展望を探った。野菜種苗産業について講演した種苗メーカー、タキイ種苗(京都市)の初田和雄専務は、国内向けには農家の高齢化や経営大規模化への対応、海外では他産業のように現地に適した戦略が求められていると強調した。
講演会には種苗メーカーの育種担当者ら120人が参加。初田専務は国内農家の減少と高齢化が進む中、経営を拡大する農家が増えていると説明。機械収穫への対応、病害虫耐性などによる省力化、高機能性の高付加価値品種などのニーズが高まっているとした。
海外情勢では種苗市場が数メーカーで占められている中、アジアでは外資の規制を強める国が出てきたと指摘。品種保護の活動と合わせて、初田専務は「従来の国内品種の輸出ではなく、現地に合った育種体制、販売戦略が重要」と強調した。
フォーラムは種苗の育種者権の保護を目的に活動している。講演会では農水省が品種育成や保護戦略を説明。また今後の活動として育成者権の活用促進や、権利の侵害に対応することを確認した。

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□ 鉢物「いい夫婦の日」に売り込め 普及会が販促強化 異業種コラボ視野に

● 鉢物「いい夫婦の日」に売り込め  【日本農業新聞6月15日】

鉢物を中心に扱う生花卸や生産者などでつくる「鉢物バレンタイン普及会」は14日、東京都中央卸売市場大田市場で会議を開き、今年から「いい夫婦の日」(11月22日)を花き業界共通の物日として販売促進することを決めた。統一感を出すためのキャッチコピーを公募する。共通の販促グッズに使うキャラクターデザインも決める。切り花を含めた花業界全体の盛り上げ策や、異業種との連携も模索する。
同普及会は、バレンタインデーに男性から女性に花を贈る「フラワーバレンタイン」推進の一環で、鉢物業界で発足した組織。会長は九州日観植物の西川勲社長。ことしのフラワーバレンタインの販促が成果を上げたことから、秋の「いい夫婦の日」も業界を挙げて売り込むことにした。
14日は「いい夫婦の日」を取り上げた初めての会合で、アイデアを出し合った。ステッカーを輸送トラックなどに付けて異動しながら宣伝する案や異業種との連携案も出た。7月に再度会合を開き、対外的に分かりやすい新たな団体名への変更も含め、活動計画を詰める。これまでは、産地や卸が個々に販促していた。鶴見花きの増田富洋社長は、昨年、アウトレット店と連携して花鉢を販売し、スズラン1000鉢が完売したと報告した。
14日は、フラワーオークションジャパン、兵庫県生花、鶴見花き、東京砧花き園芸市場、花満、豊明花き、浜松生花地方卸売市場、北海道植物の8卸と鉢物生産会社の岐孝園、日本花普及センター、事務局として業界誌のグリーン情報が参加した。

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□ 新聞の投書欄から

○ 月桃(ゲットウ)の花咲くころ 沖縄では特別な植物であることを知る

● 月桃は沖縄の心「命どぅ宝」 小学生 新城朋未11(那覇市)【朝日新聞投書欄28日】
みなさんは「月桃(げっとう)」という曲を知っていますか? 沖縄の学校では、沖縄戦の「慰霊の日」の6月23日ごろに音楽朝会や平和集会でこの曲を歌います。
月桃というのは、沖縄で4月から初夏にかけて咲く美しい白い花で、秋には赤い実がなります。なぜ月桃が曲の題名なのか? それは6月の終わりの月桃の花が満開になるころに、あの悲惨な戦争があったからです。
「六月二十三日待たず 月桃の花散りました」という歌詞があります。沖縄戦で20万人余りの命が失われました。私たちは「月桃」の曲を心を込めて歌い、人間の命の尊さを改めて学ぶのです。
沖縄には「命(ぬち)どぅ宝」という言葉があります。「命こそ宝」という意味で、何よりも命を大切にしなくてはいけないという気持ちを表しています。私たちウチナンチュは月桃の花を見るたびに、あの悲惨な沖縄戦を思い出し涙します。沖縄戦の時には、戦火の中を逃げ回った人たちが月桃の花に励まされたり、慰められたりしたそうです。だから月桃の花は「沖縄の心」「命どぅ宝」を表しています。
私たちは未来の沖縄を担います。そして、なぜ沖縄戦が起きたのかを考え、過去から現代へと続く歴史を学んでいきます。

歌詞
http://www.utagoekissa.com/getto.html
月桃
http://www.youtube.com/watch?v=D6to6DqcPAs

□ 花素馨(はなそけい)貫花(にちばな)にして子を飾る  屋嘉部(やかぶ)奈江

素馨はプルメリア。ハワイやタヒチではレイにするが沖縄でもそうする。それが「ぬちばな」。ここで別れても縁があるからには貫花のように散ってなるものか。男から女へのそんな琉歌がある。『沖縄・甘み南島俳句歳時記』から夏の句を。【読売新聞7月1日四季 長谷川櫂】
● 庭の「ユリ園」眺めて 夏乗り切る元気蓄え  主婦 伊能和子74(東京都府中市) 【読売新聞投書6月21日】

雨期の到来を待ちわびたかのように、自宅の庭のユリが一斉に咲き始めた。
10年以上も前、郷里の静岡県袋井市にあるユリ園を訪れた時、記念にと1株買い求めた。切り開かれた斜面に咲く一面の花が、いつまでもこの風景の中にいたいと思うほど美しかった。毎年春先に株分けをして、今は300ほどの花を咲かせる「ユリ園」ができた。
「コネティカットキング」という名のユリの前にたたずむと、黄色の輝きに圧倒される。花の、こぼれ出すような優しさや生きる力を感じて過ごすのが、早朝の日課であり、至福のひとときだ。
どんよりした雲の下でも気分が明るくなる。暑い夏を乗り切る元気を蓄えたい。
● 安売り苗も大切に育てれば パート 岡田広子60(茨城県常陸太田市)【産経新聞6月1日】

バラの花の美しい季節だ。わが家の庭でも多くのバラを育てており、明け方早起きして、バラをめでるのが私の楽しみだ。
バラは美しい。だけど、苗の値段は高いし、手がかかる。すぐ病気になり、虫に食われ、雨が続くと葉が黄色くなって枯れてくる。
私も財布に余裕はないから、次から次へと何千円もするバラの苗には手が出ない。そこで思いついたのは見切り品のバラの苗。ちょっと時期がずれると、500円や300円で売っている。それらは息も絶え絶えの瀕死の状態でもあり、救ってやりたくなる。
私はそれらを大量に買い込んで、懸命に世話をする。本来、バラは強いところもあるから、上手に育てると見事な枝ぶりに育つ。300円のバラでも、7年後にはすばらしい花を咲かせてくれる。
そうして私は一本一本バラを増やして手入れする。草むしりも土いじりも苦にならない。庭でバラに囲まれる生活は幸せだ。

● 持ち帰り恥ずかしくないの 主婦 柏原代志子72(堺市東区)【産経新聞6月1日】

5月23日付「談話室」の「希少な山野草を取らないで」を読みました。見るのを楽しみにしていたキンランが盗掘されていたとのことですが、私は先日、野草を持ち去る人を見かけました。
毎日、ウォーキングを楽しんでいる公園でのことですが、小さな青い花を咲かせていた野草を根元から掘り、持ち去ったのです。かわいらしい花で、私も写真に残していたのですが、残念でなりません。
ほかにも、整備された並木の根本を掘ってカブトムシの幼虫を持ち帰り、穴をそのままにしていく人や、梅の木の枝を棒でたたき、実を落として持ち帰る人がいます。
持ち帰った花は、家できれいに咲きましたか。持ち帰って漬けた梅干しはおいしいですか。そんなことをして、恥ずかしくないですか。
子どもたちに見られても恥ずかしくない、モラルを身につけた大人になりたいものです。

● 草花の名前に興味 庭の手入れ楽しく 主婦 中村温子78(新潟県長岡市)【読売6月2日】

若葉の緑が濃さを増すと、庭の草も一斉に伸び始め、草とりの時期を迎える。やっかいな庭の手入れだが、最近は楽しい。というのも、孫が名前を教えてくれた「姫踊り子草」という草花が、庭の隅に咲いていたからだ。
ある日、孫は学校帰りに友だちと帽子いっぱいにこの草花を摘んできたそうだ。植物図鑑で調べて姫踊り子草と知り、私にも教えてくれた。
庭に咲く花を見ると、踊り子が編みがさをかぶって踊る姿のようで、いとおしさも感じた。
以来、私は、ほかにも庭先で花を咲かせる植物の名前を一つでも多く知りたいと思い、図鑑を開いては眺めている。庭の手入れはますます楽しいひとときとなっている。

● 梅雨空の下に咲くアジサイで明るく 無職 赤石宗男85(群馬県伊勢崎市)【読売6月23日】

梅雨に入り、庭のアジサイが鮮やかなピンクの花を咲かせている。眺めているだけで、湿りがちな気分も明るくなる。
このアジサイは以前、娘が父の日にくれたものだ。鉢植えで大輪の花をつけ、もらったときは、とてもうれしかった。花が終わった後は庭に植え替え、石灰や木炭灰などを与えて育てている。
体が不自由なため、各地のアジサイの見どころを訪れることができないのは残念だ。だが、この時期、介護施設に向かう送迎車の窓から、沿道に咲く様々な色のアジサイを眺めるだけでも楽しい。
どんよりした曇り空に、元気いっぱいに咲くアジサイは、春の桜とはまた違った魅力にあふれている。
● 花たちの言葉 主婦 徳能英子67(宮城県多賀城市)【毎日6月29日】

「聞いていたの(3日)」を読み「やっぱり、植物には人間の声がちゃんと届いているのだな」とうれしくなりました。
ちょっと不思議な話ですが、9歳の孫は、植物と会話できるようなのです。
ある日、庭の小菊がきれいに咲いていたので、玄関に飾りたいと思った私は、孫に切ってきてほしいと頼みました。
すると、孫は庭に行き「一枝ちょうだい」と小菊に話しかけたそうです。ところが小菊に「私たちは子孫を増やさなければいけないのでダメ」と断られたというのです。
どうしても花を飾りたかった私は、それではと、庭のコスモスをお願いしました。
コスモスは何て言ったと思いますか。笑顔で戻ってきた孫はこう教えてくれました。「みんなで相談するので待ってください」と。そして少し間を置き「私を切ってください」と言ってくれたというコスモスは、一番鮮やかな色でした。私は思わずそのコスモスに「ありがとう」と声をかけました。
思えば、小菊もコスモスも、マンションの建築工事が始まった近所の空き地から、つぶされるのはふびんだと、スコップで掘り出して持ち帰り、庭で大切に育てた花です。
ですから、花たちの言葉は私の心に響きました。花は分かっていたのだと、胸がキュンとしました。
投稿した野中さん、藤の花は確かに聞いていたのです。藤の気持ちを思うと、涙がこぼれますね。

● たくましいアマリリス  加藤明子75(千葉県松戸市)【読売6月30日】

げた箱を開けたら、ホワイトアスパラのような白い棒状の物体が目に入った。怖々引っ張り出してみたら、球根から15センチほど芽を伸ばしたアマリリスだった。
昨年、球根を陰干しした後にしまっておいたのをすっかり忘れていた。「早く気付いて」と声なき声を上げていたのかもしれないと思うと申し訳なくなった。
光も水もない中でよく頑張ったね。そう心の中で声をかけながら、ベランダの鉢に移して水をあげた。
梅雨の晴れ間の日差しを浴びて、白かった芽は2日もするとうっすら緑に色づいてきた。順調に成長して、1週間後には直径12センチの立派な花が咲いた。その生命力の強さに敬服するばかりだった。
この喜びを共有したくて、娘や友人に携帯電話のメールで写真を送った。大げさかもしれないけれど、私の心は感謝の気持ちで満たされている。

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■ 編集後記
○ 前号でお知らせした「いい顔」のサボテン、多肉植物の一点モノで勝負する広島・「叢(くさむら)」の小田康平さんの作品展を見に行きました。ほんとうにひとつひとつ表情があり、わくわくしました。ギャラリーには若い人がよく入っていて、サボテンのひとつひとつを見ながらあれこれ話をしていました。何かしら時代の変化を感じました。
6月27日の日経MJ紙に11年度の小売業ランキングが発表されていました。傾向としては、リーマンショック後の消費低迷や昨年3月の東日本大震災を乗り越えて小売業の設備投資意欲が急回復していると伝えています。12年度の計画も20%を超す大幅増を見込んでいるそうです。海外への出店もありますが、新たな客層を開拓する店づくりへの挑戦が動き出しています。6月は市場への花の入荷量も非常に多く、相場も低迷しましたが、7月、8月はお盆もあります。消費税の引き上げの方針が決まり、なんとなく、先行きへの不安もありますが、まず、目の前のお客さまひとりひとりにしっかりと対応していきたいとおもいます。
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