no.0068

■■■■■■■ グリーンウイングスジャパン・ニューズレター ■■■■■■■

4月11日月曜日に大田市場の仲卸「大森花卉」様のご協力でグリーンウイングスフェアを開催。弊社販売促進&デザイナー朝山和代が店頭にてデモンストレーションを行わせていただきました。朝の仕入れで忙しい時間にも関わらず、多くの方に足を止めていただき、イースターと母の日をテーマに、花材やオランダからの資材の使い方をごらんいただき、たくさん購入していただきました。ありがとうございました。

参考:朝山が制作した作品を大森花卉さまにまとめていただいたファイルをご紹介します
http://dl.dropbox.com/u/8221393/gwj-oomorikaki.xls
参考:京橋花き様ブログ
http://blog.goo.ne.jp/kyobashimasaru/c/df27df3d34c70606801b09a35a76a8d6

———————————– 2011.04.15号【No.0068】第15~17週目

発行元 株式会社グリーンウイングスジャパン < http://www.greenwings.jp/ >

GWJ————————【 4月下旬 】———————–GWJ

4月18日(月)ガーベラ記念日
4月23日(土)サンジョルディの日
4月24日(日)イースター 復活祭
4月28日(木)庭の日
5月1日(日)スズランの日
5月8日(日)母の日
5月11日(水)~16日(月)第13回 国際バラとガーデニングショウ(埼玉県・所沢)

●【二十四節気と雑節】
穀雨4月20日(水)立夏5月6日(金)
●【六輝(六曜)カレンダー】http://zexy.net/man/rokki/cal/2011/
大安は、4月17日(日)、23日(土)29日(祝・金)5月4日(祝・水)22日(日)

GWJ———————【 ニュースIndex 】———————–GWJ

◆ 震災後の影響、広範囲に爪あと深く 「二次被害」「風評被害」が問題に
◆ 第9次卸売市場整備計画 中央拠点に19市場  【日本農業新聞4月1日】
◆ 仲卸の経営状況 一段と悪化 09年東京市場仲卸 75%の業者が減収

GWJ——————【 ミニ・クリップIndex 】——————-GWJ

□ ラニーニャ現象 春のうちに終息 気象庁監視速報 【日本農業新聞12日ほか】
□ 夏の節電対策 企業各社の計画が徐々に見えてきた
□ 夏の節電にそなえて「緑のカーテン」に注目集まる
□ 新店舗の開店日が計画停電にあたったホームセンターの心意気 ジョイフル本田群馬県千代田店
□ ホームセンター カインズホームがオリジナル商品(ペチュニア)をPR
□ 青山フラワーマーケットが立ち上げる「花の応援団」20日に発足
□ 東日本大震災の被災地、被災者支援「花の力プロジェクト」動き出す
□ 訃報 鶴島久男氏 テクノ・ホルティ客員教授 多くの花き後継者育てる
□ 「なにわ花いちば」がチューリップを用意 こんな時こそ気持ちを届ける喜びを【農業新聞13日】
□ 桜守の話 吉野の山の桜守 紺谷さん、16代続く桜守 佐野藤右衛門さん
□ 4月24日、千葉大で竹下大学さん(ジャパンアグリバイオ社)のトークショー
□ 「フラワーバレンタイン」プロジェクト 初年度成果報告セミナーがおこなわれました。
□ 畑の花がくれた希望 農業 中野富知江59 茨城県つくば市【読売新聞 投書欄 気流4月12日】
□ 月刊「フローリスト」誌が新企画でリニューアル
□ 「いけばなにみる日本文化」明かされた花の歴史 鈴木榮子著 思文閣出版 2730円(税込)
□ ACジャパンのCMから注目が集まる「金子みすゞさん」の詩から

GWJ————————【 ニュース 】————————–GWJ

◆ 震災後の影響、広範囲に爪あと深く 「二次被害」「風評被害」が問題に

○ 被災地の仮埋葬地の墓標
4月11日の日経新聞と毎日新聞に被災地の仮埋葬地の写真が掲載された。番号だけ、あるいは、名前と番号が併記された墓標。花の供えられていない埋葬地の風景。
http://dl.dropbox.com/u/8221393/karimaisouchi.htm
○ 相場の低迷という「二次被害」 大田花き磯村社長 彼岸に打撃を受けた二大産地
沖縄の二産地の対応を支持
http://www.otakaki.co.jp/blog/ceo/archives/2011/04/11.html
○ 自ら出荷調整する沖縄の現状と痛みを知るべき  昭和花き研究会菅家さんの現地調査
http://kanke.cocolog-nifty.com/2010/2011/04/post-d23f.html
○ 福島県の耕うん、作付け延期規制をうけて 菅家さん
震災後、物流がとまったこと、県の規制、今後の土壌検査など問題は多いという。
http://kanke.cocolog-nifty.com/2010/2011/04/post-d23f.html
http://kanke.cocolog-nifty.com/2010/2011/04/post-e9e2.html
福島県の農業関係の指示等
http://www.pref.fukushima.jp/keieishien/kenkyuukaihatu/gijyutsufukyuu/seiikugijyutsujyouhou.html

産地の情報が花屋さんにどのくらい伝わっているのか不明。風評をいたずらに広めないための配慮も含まれているのかもしれない。

● 自治体が出荷自粛要請中の野菜が出回る 「法的な拘束力ない」「市が出した数値で安全性を確認」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041312270019-n1.htm
市が出荷自粛を要請した野菜について集荷業者と販売店が合意して販売したことが問題に。出荷自粛を求める数値が出たのに、国からの規制がなく、市が自粛要請を出している。これには法的拘束力がない。国が規制したのは出回った後になった。今回の出荷自粛商品の出回り事件で、県は「農家や出荷業者が苦慮していることもあり、理解できる」とし、法的拘束力がないことから出荷業者に罰則は適用しない考えを示している。この事件は自粛中にあって出荷を自粛した生産者との不公平感と生活者への不信感を招いたという見方(産経新聞千葉版)。
このような事件になると、生産者はどのように不都合なものであれ、自治体の指示にそって行動せざるを得なくなるのではないか。補償問題も具体的な見通しがたっていない現在、農家の苦悩は深い。

○ 農水省からの花きの安全性についてのQ&A
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/seisan_situmon.html
花きは大丈夫 【日本農業新聞4月7日】日本農業新聞に農水省のQ&Aの内容が発表され、現在市場に出回っている花材は安心して扱ってよいことが記事として出された。これで、花屋さんも安心して販売ができるようになった。
○ 風評被害について

● 震災と卸売市場 深刻な風評被害・採算悪化  【日経新聞4月12日(火)】

東日本大震災は生鮮食品を扱う卸売市場の取引にも混乱をもたらした。福島第1原子力発電所事故の放射性物質による汚染、風評被害による影響は一過性とは言い難い。震災は非常時の卸売市場や食品流通の課題を浮き彫りにした。

「当初から市町村単位を想定していたのだが」。放射性物質に汚染された野菜を巡る対応に対し、東京都の担当者はこぼす。3月20日に春菊から暫定基準値を超える放射性ヨウ素が検出され、政府に対応を要請した。翌21日に政府が県単位での出荷制限・自粛を決めると、野菜の卸値は下がった。政府は4月6日に市町村単位に改めたが、線引きの迷走が風評被害に拍車をかけた面は否めない。
入荷を拒む受託拒否問題も起きた。卸売市場法は食品として有害などの例外を除き、受託拒否を禁じている。農林水産省は出荷制限などの対象品目以外は受託拒否を認めないとする総合食料局長通知を3月21日付で出した。だが5日には茨城県沖で取れた水産物を千葉県の卸売市場が受託拒否した。農水省は指導に乗り出したが、局長通知は正しく伝わらなかったようだ。
「東京電力や国が補償するのだから、そちらの責任で廃棄してほしい」。卸売市場で競り落とした野菜を販売する仲卸会社は取引先からこんな要求を受けた。
横浜市中央卸売市場の青果卸、金港青果と横浜丸中青果は連名で3月26日、返品を受け付ける際の基準を文書で仲卸に示した。一部の大型小売店が安全な青果物まで返品する動きに「歯止めをかける支援策」(卸関係者)という。
生産者も立ち上がった。茨城むつみ農業協同組合(境町)は古河市などと共同で、風評被害の誤解を解くためのチラシを関東や関西の卸会社に送った。「安全性は産地で確認したうえで出荷している。風評被害は死活問題だ」(営農部)
計画停電に伴う小売りや外食の営業縮小も影響し、卸・仲卸の採算は悪化した。東京・築地市場の青果・水産関係者でつくる築地市場協会は3月29日、東京都に震災に伴う緊急融資を要請した。取引後数日で代金が決済される仕組みがあり産地は手数料を払ってでも出荷するが、「肝心の決済機能が揺らいでいる」と伊藤裕康会長は力説する。
全国中央卸売市場協会は災害時応援協定に基づき、仙台市など3中央市場に生鮮食品を供給した。だが被災地が切実に求めたのは保存食や燃料。岡田至会長(東京都中央卸売市場長)は「協定内容を見直す必要がある」と語る。市場間連携には改善の余地がある。
風評被害解消を狙う販促フェアも始まったが、青果や水産の生産者は後継者難や価格低迷に悩む。震災による混乱は生産意欲をそぎ「将来の供給を不安定にしかねない」(青果卸関係者)。卸売市場の混乱は早急に収束させる必要がある。(編集委員 山岸寿之)

● 風評被害の責任は流通にあるのではないか?【産経新聞4月12日 投書欄 談話室】

風評被害は誰が起こすのか 元大学教授 青柳武彦76

福島県の農家が風評被害に悲鳴をあげている。一般のスーパーなどの店先には福島県の産品は出荷停止になっていない品目でさえも一切並んでいない。
一方、福島県のアンテナショップでは、少しでも福島県を応援したいと思う消費者が大勢駆けつけて、好調な売り上げを挙げているそうだ。一般の店にもぜひ「支援コーナー」を設けてもらいたい。
現在のところ風評被害の一義的な責任者は実は流通業界である。農産物の流通を担当している青果物卸売業者、仲買人、産直を実施している大手スーパーなどに積極的に福島産品を扱うように要望したい。農産物の流通を監督している農水省も早急に指導監督を行っていただきたい。
流通業界が努力をしてくれて、小売り店頭に被災地を支援するコーナーが出現しても、なおかつさっぱり売れない、その時こそは、一般消費者が風評被害の責任者であるとの責めを負うべきだ。(千葉県松戸市)

● 再生への視点:東日本大震災 山崎正和氏(劇作家、評論家) 【毎日新聞4月12日】
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110412ddm012040017000c.html

個人が助け合う社会に
「茨城県の漁船が、千葉県銚子市で魚の水揚げを断られた。断るよう命じた責任者がいれば、まだ話は分かる。しかし、市場関係者の断る理由は「卸業者が嫌がる」、卸業者は「消費者が嫌がる」。誰に文句を言っても解決しない。主体のない、津波のようなものが風評被害を広めている。
政府もムラ社会の悪い面を助長している。放射能に汚染された農作物への対応を、出荷停止と摂取制限に分けた(出荷停止の場合、市場に出回らず、摂取制限の場合、誰も食べてはいけない)。出荷は駄目でも栽培した人は食べていい作物ができた。消費者という共同体にその外にある農家を差別させたようなものだ。」

● 風評被害 農家の苦境を助けたい 食品スーパーのバイヤーの声 日本農業新聞4月8日

・食品衛生法で出荷制限を受けた商品を売ることは法律違反となる。
・これまでの国の対応に対し、不満を訴える消費者がたくさんいるということを伝えたい。
・「お客様窓口」に寄せられた電話やメールが出荷制限以降毎日10件近く寄せられている。
・多くは店頭にある商品についての安全性に関する問い合わせだが、全体の1割ほどは、それとはまったく反対の意見だ。
・「貴社で売り場から撤去した茨城産のホウレンソウには、本当に基準値以上の放射性物質が付着していたのか?もし、付着していなかったら、風評被害を助長していることになるのではないか」「出荷制限のかかっていない該当地域産の品目を集めて、応援セールはできないのか。私は率先して買いに行くから・・・」「洗浄・煮沸等の方法で汚染が除去されるのなら、もっと店頭でアピールすべきだ」などなどである。
・また、消費者以外にも大学で生産履歴管理システムを研究する先生から電話があり、現状のモニタリング調査の対象地域を細分化して管理することにより、被害を最小化する案を検討しているが、小売りの立場ではどうか、という相談もあった。
・みんな立場こそ違うものの生産農家の現在の苦境をなんとかして助けたいという気持ちの持ち主ばかりだ。こんな人々がいる限り、必ず道は開けるだろう。小売りの立場として微力ながら、できることからやっていきたい。

○ 放射性物質 土壌汚染どう対応 【 日本農業新聞4月11日 識者に聞く 】

東京電力福島第1原子力発電所の事故から1ヶ月。一部産地では、放射性物質による汚染で農畜産物の出荷制限を余儀なくされている。放射性物質の性質、土壌と作物への影響を農業環境技術研究所の長谷部亮研究統括主幹に聞いた。また、植物栄養学が専門で放射性同位元素を使った研究をしている東京大学の森敏名誉教授に、土壌の汚染を防ぐ方法とその浄化方法を聞いた。

● 東京大学名誉教授 森 敏 氏  大気に当てず植物除染も

放射性物質の影響で作付けを中断している農地は耕してはいけない。放射性物質は土壌の表層にたまっている。耕運機などで耕すと放射性物質が土中深く入り込み、その後の処理に手間と費用がかかる。放射性物質が土壌に降り注いでいる状況で汚染を防ぐには、刈り取った雑草やわら、枯れ葉を農地に敷き詰めるのがよい。
果樹園は根が伸びた範囲内でよいからわらを敷き、雑草は抜かない。雑草を刈った場合は園内に広げておく。土壌の表面を大気にさらさない工夫が大切だ。
作付けできる農地は、作物が根から吸収する放射性物質を減らすことが重要。土壌にカリウムが多いと放射性セシウムの吸収が減るので、カリウムは効果的だ。
アンモニア系肥料の施肥はやめたほうがよい。アンモニア(アンモニウムイオン)が発生し、土壌の中で粘土鉱物と結合していたセシウム(セシウムイオン)がアンモニアと置き換わってしまう。粘土鉱物から離れて自由になったセシウムは根から吸収されやすくなる。
また水田に水を張ると土壌の酸素が減り、土壌微生物がアンモニウムを発生する。水田はなるべく水を張らず、乾かした状態にする。水を張る場合はできるだけ浅くする。
土壌の浄化には、ヒマワリやスベリヒユなど放射性物質をよく吸収する植物を植える方法がある。土壌に何も植えない場合、セシウムの半減期は約30年だが、作物を植えると最短で水田は9年、畑は8年で半分になった研究結果もある。
客土は経費がかかるので勧めない。農水省は、農家が手持ちの農機具を活用できるよう、放射性物質を吸収しやすい稲や麦、野菜を既存品種の中からでも至急選抜すべきだ。うまくいけば、濃厚な放射性汚染土壌も8、9年より早く耕作可能になるだろう。
放射性物質を吸収した作物は収穫後、燃やしてはいけない。放射性物質が大気中に再び拡散してしまう。畑にすきこんでもいけない。田畑の一画を犠牲にし、ビニールなどで密封して土に埋めるのが一番だ。発酵、乾燥させて体積を減らした後、地下深く埋めるか、行政が責任を持って回収する。その分の補償もしっかり求められるようにすべきだ。

● 農業環境技術研究所研究統括主幹 長谷部 亮 氏 少ない研究例 長い闘いに

放射性物質による土壌汚染は、放射性物質が大気中を漂ってそのまま降るか、ちりや雨に付着して地表に落ち、水とともに土壌に浸透して起きる。今、検出されているのは放射性物質のヨウ素とセシウムだ。農業の視点からみるなら、半減期が8日と短いヨウ素より、半減期が約30年と長いセシウムを問題にすべきだ。
植物は放射性物質を根から吸収する。人や家畜と違って植物は排せつしないため、吸収した放射性物質は排出されることがほとんどなく、蓄積されていく。それが根、茎、葉、果実のどの部分にたまるのかは植物によって異なる。
今回のような大きな事故を想定した放射性物質の残留実験はこれまで行われなかった。そのため、高濃度に汚染された土壌で栽培した植物に放射性物質がどの程度移行するのかといった情報は乏しい。今後収穫する作物から、放射性物質の蓄積具合などのデータを集めるしかない。
放射性物質は時間がたつほど土壌中の有機物や粘土鉱物と固く結合し、土壌から動かなくなる。そうなると、植物に吸収されず、土壌にしみこんでいくことはなくなり、地下水を汚染することもない状態になる。ただ、一度汚染された土壌を浄化するには半減期を重ねるしかないので、時間がかかる。
放射性物質を取り除くために化学物質を使ったり、植物を植えるアイデアもあるが、やはり今回のような事故を想定した実験例はなく、実際に有効なのかは分からない。
国内の放射能研究も、土壌や作物にもともと含まれる放射性物質をモニタリングするのが主体で、土壌浄化という面でほとんど研究してこなかった。
作付けできる農地を少しでも多く確保するため、国や研究機関は、汚染土壌から放射性物質を効率よく取り除いたり、作物の吸収を抑える技術の研究を早急に進めなくてはならない。

● 農林水産被害 1兆円突破  (日本農業新聞4月13日)

東日本大震災による農林水産関係の被害額が1兆円を超え1兆1982億円に上ることが、農水省の調べで分かった。被害が大きかった岩手、宮城、福島などで調査が進めば、さらに膨らむ恐れがある。同省によると、被害額の記録を取り始めた1964年以降で最悪。
同省の10日午後5時時点のまとめによると、農業関係の被害は農地や用排水路など農業用施設で4864億円、イチゴやホウレンソウといった農産物や家畜などで403億円となった。
林野関係の被害は、木材加工施設や林道などで969億円。水産関係は5746億円で被害額全体の5割近くを占めた。
また宮城県が11日に発表した独自調査の結果では、農林水産関係の被害額が同県だけで9148億円に上り、なお調査中としている。

● 池澤夏樹さん(作家) 被災地を行く 日本は変わる よき貧しさの構築【読売新聞4月13日】
http://dl.dropbox.com/u/8221393/ikezawanatsuki110413.htm

● 再生への視点 鷲田清一 大阪大総長・哲学者 【毎日新聞13日】
http://www.aoyamaflowermarket.com/pc/index.php5?action=news01&mode=p24

● 作家・伊集院静さん 日本の根源は東北人の気質にある
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110413/art11041307320004-n1.htm

● 堺屋太一さんのインタビュー【 読売新聞4月12日 解説欄 】

論点 大震災からの復興 「それ以前の日本」に戻すな

東日本大震災は、日本にとって「第三の敗戦」である。
第一の敗戦は、1863年の薩英戦争と、翌年の四か国艦隊による下関砲撃、馬関戦争だ。この敗戦で、強いと思われていた武士が実は弱い、身分と様式美に守られているだけだということがわかり、5年後に明治維新が起こった。
第二の敗戦は、1945年の太平洋戦争の敗戦だ。大日本帝国というコンセプト(概念)が間違っていたことがわかり、軍務官僚や内務官僚の主導をやめて、経済官僚主導で業界協調体制を作った。その結果、一時は、世界で最も完璧な近代工業社会を実現した。
過去2回の敗戦で、日本はそれ以前よりずっと素晴らしい国になった。それは「それ以前の日本」に戻そうとしなかったからだ。
明治維新でなくて、徳川慶喜のように徳川幕藩体制を再興しようとしていたら、日本はダメになった。太平洋戦争に敗れた時、内務官僚のように大日本帝国の片鱗(へんりん)を残そうとしていたら、日本はますます泥沼に入っただろう。
私たちは今、これまでの体制とか、その根本にある倫理観とかを捨てて、全く新しい国づくりをしないといけない。
関東大震災の時は、後藤新平が帝都復興院を作り復興を進めた。今回も、中央官庁の権限と自治体の区域を超えた強力な権限を持つ組織として「復興院」を設け、東北6県を対象に、腰を据えて「新しい東北」を作るべきだ。
今の制度だと、災害前の施設を再現するのは復旧で、これは予算が100%付く。ところが、より良い施設にしようとすると、新たな財産の取得とされるから、予算査定を受けなければならない。道路は国土交通省、水道は厚生労働省、電気は経済産業省などとそれぞれ査定することになるが、それを一括して復興院に任せる。
復興のために必要な何兆円というお金も復興院に預ける。もちろん国会審議は必要だが、使い方は財務省でなく、復興院が決める。中央官庁から復興院に行った人は原則として中央官庁に戻らない。
そうすれば復興院が地域主権型道州制のひな型になっていく。東北州を契機に、九州州や近畿州などにも広げていけばいい。それが、官僚主導で進んだ東京一極集中を是正することにもつながる。
復興院のトップは、党派色がなく、被災地に土地カンがあって、大組織を動かせることが条件だ。できれば、実業家がいい。
政治家がなる場合は、議員を辞職し、後藤新平がやったように、この仕事の後は一切政治に関与しないし、子どもも選挙に出しませんと宣言することが必要だ。
トップの下には、10人くらいの学識経験者らを置く。党派色がなく、アイデアのある人がいい。官僚には情報と実行の場で働いてもらいたい。
また、「楽しい国」にすることが重要だ。ここのところ、日本は官僚による規制が強くなっているが、自由や楽しさがないと、新しい知恵、勇気が出てこない。
例えば、仙台は交響楽団の首都にするとか、東北の中に特定の文化やスポーツの首都をつくる。首長は何でもやるのでなく、自分のところはこれで日本一になると決断、それを東北州が応援する。日本に一つのチャンピオン都市を作ることが活力を生み出していく。(聞き手・編集委員 安部順一)

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◆ 第9次卸売市場整備計画 中央拠点に19市場  【日本農業新聞4月1日】
http://www.maff.go.jp/j/press/soushoku/sijyo/110331.html

農水産物の効率流通を目指して、国が2011年度から始める中央卸売市場整備計画で農水省は3月31日、市場流通で中核的な役割を担う「中央拠点市場」に、東京・大田市場や大阪・本場など19市場を選んだ。全国の大型産地から大量に集荷し、周辺の市場へ効率的に分荷する機能を担う。同省は、11年度予算で拠点市場の施設整備などを支援。他市場との物流連携へ通信ネットワークを作ったり、駐車場を増設したりする場合、助成する。
拠点市場の整備によって、産地は拠点市場1カ所に農産物を出荷し、拠点市場が周辺市場に荷物を配送するネットワーク機能を持たせる。市場側の利点としては、大型産地の荷物を効率的に流通させることが可能となる。産地側は青果物の出荷一元化で、物流コストを抑えられる。卸売市場で扱う青果物の取引数量は、市場外取引に押され減少傾向。同省は「拠点市場で市場の集荷力を高め、市場経由率の低下に歯止めをかけたい」考えだ。
青果物で拠点の対象となった市場の数は、全国の中央卸売市場のうち、およそ3分の1。地域別でみると、東京は大田市場の他に築地、淀橋、北足立の3市場を選定。多くは人口の多い政令指定都市に集中。同日公表した「第9次中央卸売市場整備計画(2011~15年度)」に対象市場名を初めて明記した。
拠点市場の条件として、同省は昨年10月に第9次卸売市場整備方針で、各中央卸売市場の「取扱数量」と転送などの「開設区域外出荷割合」の2つの基準を設定した。神戸市場は基準を満たさなかったが、既存の2市場(本場と東部市場)が集荷・販売で連携を強化することを条件に認めた。広島(中央市場と東部市場)も基準を下回ったが、神戸と同様の条件で認めた。福岡市場は、15年度末に3市場の統合が決まっており、拠点市場として明記された。

● 農水省による整備計画の概要
http://www.maff.go.jp/j/press/soushoku/sijyo/pdf/110331-01.pdf (PDFファイル)

1. 計画の期間: 平成23年度から平成27年度。(別添整備計画のP1、第1)

2. 地方卸売市場への転換等の取組を推進することが必要と認められる中央卸売市場及び取り組む再編措置の内容: 新たに再編に取り組む中央卸売市場として、青果物2市場、水産物9市場、花き4市場を追加しました(遅くとも平成24年度末までに具体的な取組内容及び実施時期を決定)。(別添整備計画のP2~P3)
※花きに関しての4市場: 横浜市中央卸売市場南部市場、青森市中央卸売市場、いわき市中央卸売市場、宮崎市中央卸売市場

※すでに決まっていた市場: 甲府市中央卸売市場、富山市中央卸売市場は平成23年4月に地方卸売市場への転換を図る。岡山市中央卸売市場は平成24年4月に地方卸売市場に転換を図る。

3. 取扱品目の適正化を図ることが必要と認められる中央卸売市場等:開設者が移転新設を計画している中央卸売市場として、1市場を追加しました。(別添整備計画のP5(福岡市中央卸売市場))

4. 施設の改善を図ることが必要と認められる中央卸売市場、必要に応じ施設の改善を図ることができる中央卸売市場等: 全国すべての中央卸売市場(平成23年度当初時点の全体で72市場、うち青果物58市場、水産物44市場、食肉10市場、花き21市場)について、施設整備の予定があるものとないものに分類しました。(あるもの:別添整備計画のP6~P7、ないもの:別添整備計画のP7~P8)

5. 卸売市場整備基本方針第2の1の(2)に規定する中央拠点市場: 中央拠点市場に該当する中央卸売市場(青果物19市場、水産物10市場)を記載しました。(別添整備計画のP9)

6. その他
中央卸売市場における施設の整備及び管理については、卸売市場としての経営戦略を早期に確立し、開設者及び市場関係業者が一体となって取り組むことを記載しました。
また、中央卸売市場の整備に当たっては、災害等にも備えつつ、生鮮食料品等の安全を確保し、消費者等の安心につながるように留意することを記載しました。(別添整備計画のP1、第6)

● 姫路の中央卸売市場、地方卸市場化も 市、年度内に結論 【日経MJ4月11日】

・姫路市の石見利勝市長は、市中央卸売市場を地方卸売市場に変更するかどうかを今年度内に決める
・第9次卸売市場整備計画のなかに、他市場との統合か、地方卸売市場への転換が求められている。
・地方卸売市場に転換すると、監督者が国から県になり、許認可事務の簡素化などが期待できる。

● 東都水産 卸子会社解散へ 大田市場の扱い減少で 【日経MJ4月11日】

・水産卸の東都水産は、大田市場で卸を担う子会社、東京大田魚市場を6月30日に解散する。
・魚介の取扱量減少や卸先の倒産などで業績低迷、財務状況が悪化していた。
・同社は東都水産の完全子会社。債務超過額は、約3億円。
・市場を介さない取引の増加で大田魚市場は、取り扱う魚介の量が減少していたという。
・魚価の下落傾向、大口顧客の倒産なども重なり営業利益を確保できなくなった。
・大田魚市場は05年と07年に農水省から卸売市場法に基づく改善命令を受けていた。
・大田市場の水産部門は取扱量の減少などで農水省が進める卸売市場整備計画の再編対象となっている。
・大田市場の水産卸は大都魚類大田支社の一社となる。

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◆ 仲卸の経営状況 一段と悪化 09年東京市場仲卸 75%の業者が減収

東京都中央卸売市場の仲卸、2009年の経営状況を都がまとめて発表している。
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/gyosei/06/01_2010.html

調査は、東京都中央卸売市場の仲卸(青果・水産・花き・食肉)全体。09年の分析で全体の55%が赤字。過去5年でもっとも多くなっている。総資本に対する錫入金の比率は、経営の悪化を示す目安となる「30%」を超える業者数が、全体の67%になった。競争激化のなか、仲卸の経営が一段と悪化していることが明らかになった。【日本農業新聞4月8日】
・東京都中央卸売市場全体で、仲卸業者は1303業者(09年12月末現在)で前年より22業者減った。
・青果367、花き50、食肉28。1989年に比べると全体では27%、青果で27%、食肉で44%減。花きだけは当時より8倍に増えている。
・経営状況: 売上高が前年を割り込んで減収となった業者は、青果56%、花き75%、食肉82%、各品目とも相場低迷が響く。
・売上総利益(粗利)から販売管理費を引いた営業損益ベースで赤字を計上したのは、青果で55%(前年46%)、花き32%(同36%)、食肉21%(同7%)。青果の仲卸の半数以上が営業赤字。
・総資本に対する借入金比率が30%以上の業者数は、青果67%、花き73%、食肉が82%。借入金比率が100%を超す業者の割合は、全体で29%(前年比3ポイント増)。
● 花き部門だけに限ると葛西は赤字仲卸なし。世田谷は3社が赤字。板橋1、大田は4社。北足立は5社も。

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□ ラニーニャ現象 春のうちに終息 気象庁監視速報 【日本農業新聞12日ほか】
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0412&f=column_0412_004.shtml
http://www.jma.go.jp/jma/press/1104/11a/elnino201104.html

気象庁は、11日、南米ペルー沖の海面水温が下がり、世界的な異常気象の原因となる「ラニーニャ現象」が、春のうちに終息するとみられるとの監視速報を発表した。原発事故で電力不足が心配される今夏について同庁は、日本列島に冷夏をもたらす「エルニーニョ現象」に移行する可能性は低いとみている。

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□ 夏の節電対策 企業各社の計画が徐々に見えてきた

● ソニーは、夏休み2週間 25%の節電計画 他社も参考に
http://www.asahi.com/business/update/0413/TKY201104130565.html
・社員が一斉休業する夏休みを2週間とする(連続するか分割かは未定だが今までは2日だった)
・平日も一日休日とする(その分、祝日や土日を営業日に)
・始業時間を1時間程度早める(企業のサマータイム)

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□ 夏の節電にそなえて「緑のカーテン」に注目集まる

● 復興住宅に緑のカーテン設置へ
http://www.midorinoka-ten.com/
● 千葉県船橋市はゴーヤの苗を配布 09年からの「緑のカーテンコンクール」を拡大
http://www.city.funabashi.chiba.jp/kurashi/kankyou/0007/p003393.html
● いとうせいこうさんは【緑カーテン】ツイッターで情報提供中
http://twitter.com/#!/seikoito/status/57800903926882304
● 無印良品 くらしの良品研究所 緑のシェードに適した植物をさぐる実験
http://www.muji.net/lab/report/green-shades.html

※野菜苗は、ここ数年右肩上がりで伸び続けている。家庭で過ごす時間が増えているためにガーデニングへの関心は高くとくに収穫の楽しみ、コミュニケーションが広がることなどから今年も十分に販売チャンスがあると思われる。

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□ 新店舗の開店日が計画停電にあたったホームセンターの心意気 ジョイフル本田群馬県千代田店

ホームセンターのジョイフル本田は、「停電開店」という前代未聞の初日を乗り越えた。【日経MJ4月11日実践実戦CS向上指南「停電開店」】
ジョイフル本田の群馬県千代田店は、4年ぶりの新店舗。このオープン日が東電の計画停電にぶつかってしまう。普通ならば、停電が終わってから開店すればいいのだが、予定時間をむしろ早めて開店した。それは、「水も米も手に入らない」とパニックに陥りかけていた消費者を一刻も早く安心させたいという配慮からだった。営業は自家発電の非常用照明のみで行った。華やかさとは程遠い暗闇の中での開店だったが、「顧客が必要としている商品を提供する」という商業の原点を確認させてくれた。(日本ホームセンター研究所所長高橋直樹氏)

※ジョイフル本田は三菱系のファンドの丸の内キャピタルの資本傘下企業。丸の内キャピタルは、3月に成城石井を買収している。三菱・丸の内キャピタルのグループには、菱食、ローソン、イオン、タカラトミー、ライフコーポレーションなどが入っている。

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□ ホームセンター カインズホームがオリジナル商品(ペチュニア)をPR
http://www.cainz.co.jp/

カインズホームがオリジナルのペチュニアを「日本初上陸」298円で販売するという広告が4月9日に新聞の全面広告で入った。緑の花に赤紫の覆輪。名前は優花ペチュニア、「プリティマッチピカソ」。298円の花苗を11日からテレビでのCMも行うという力の入れかたがすごい。4月7日から全店舗で販売。10万鉢を販売予定。※どこから上陸したのか、調べてもわかりませんでした。
http://www.cainz.co.jp/images/news/pdf/release_110409.pdf

●そとがわが緑色のペチュニアには、「さわらび」という品種がある。
http://homepage2.nifty.com/nf1988/shop/tsawarabi.html


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□ 青山フラワーマーケットが立ち上げる「花の応援団」20日に発足
http://www.aoyamaflowermarket.com/pc/index.php5?action=news01&mode=p24

●「ありがとうの花 10,000本プロジェクト」、●「花の応援団」募金、●3.11基金の三つの活動を柱とする大きなプロジェクト。

http://www.aoyamaflowermarket.com/pc/index.php5?action=news01&mode=p26
http://twitter.com/#!/inouehideaki/status/57685940029759488

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□ 東日本大震災の被災地、被災者支援「花の力プロジェクト」動き出す
http://blog.goo.ne.jp/koikeblog/e/0e2393dcfd00e585273b0a9f8f6ffd94
http://blog.goo.ne.jp/koikeblog/e/2c33c33639793a915c844bada204ee34

20人の発起人が呼びかけ、活動がスタートした。まず、宮城県石巻市桃生に花を持っていく。レン・オークメイドさんとかねとういさおさんが現場に向かう。生産者から花の無償提供を望まない。組織ではなく、個人の気持ちを寄せて、役割分担し、行動していく活動とする。
母の日に花を被災地に届けるという活動案が現地の花屋さんへの影響もあることから賛否両論。

・コメントにより記事を削除
http://seinenbukai.blog.eonet.jp/zimukyoku/2011/04/post-5578.html

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□ 訃報 鶴島久男氏 テクノ・ホルティ客員教授 多くの花き後継者育てる

病気療養中だったテクノホルティ客員教授 鶴島久男氏が3月13日に惜しまれながらご逝去されました。83歳だったそうです。ご冥福をお祈りします。
「鶴島氏は、1927年東京都生まれ。千葉農業専門学校(現千葉大園芸学部)卒業。都立農芸高校の花き担当教諭として農業後継者の育成に努め、東京都農業試験場花き研究員に着任。鉢物・花壇苗生産技術の開発研究で多大な成果を上げた。その後、株式会社ミヨシの常務取締役を経て、テクノ・ホルティ校で育種や園芸文化を教えていた。業界には氏の教えを受けた人が少なくない。」誠文堂新光社の「農耕と園芸」誌の連載は今も続いており、あと5回分が残されているという。【花き園芸新聞4月15日号】

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□ 「なにわ花いちば」がチューリップを用意 こんな時こそ気持ちを届ける喜びを【農業新聞13日】
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=5965

大阪市福島区の鷺洲(さぎす)小学校で12日、新しく入学した1年生と在校生が初めて顔を合わす「対面式」があり、6年生が1年生に新潟産チューリップをプレゼントした。チューリップを用意したのは花卸の「なにわ花いちば」(大阪市鶴見区)。東日本大震災で祝い事を自粛するムードも広がるが、同社は「こんな時こそ、花を通して気持ちを届ける喜びを伝えていきたい」と話す。
同校の6年生(当時5年生)は同社との連携で今年1月に、校内の花壇にチューリップを定植。花が咲いたものを1年生にプレゼントする計画だったが、早く咲きすぎてしまったため、同社が新潟産のチューリップを用意した。
この日は、6年生が1年生73人にチューリップをプレゼント。互いに「よろしくお願いします」などと声を掛け合った。同校の松永尚子校長は「花で人の心は優しくなり、笑顔にもなれる。今後もこの取り組みを続けていければ」と話していた。

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□ 桜守の話 吉野の山の桜守 紺谷さん、16代続く桜守 佐野藤右衛門さん

● 吉野の山の桜守 紺谷さん 3万本の山を守る【日経新聞13日】
http://dl.dropbox.com/u/8221393/yoshino-sakuramori.htm

● 「時代の証言者」(連載中) 桜守 佐野藤右衛門さん 戦争中の話  【読売新聞13日】
http://dl.dropbox.com/u/8221393/sakuramori5.htm

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□  4月24日、千葉大で竹下大学さん(ジャパンアグリバイオ社)のトークショー
http://hana-sminar-cupla.seesaa.net/article/194917062.html

前回もお知らせした「東京ディズニーリゾート植物ガイド」の監修者で育種家の竹下大学さんのトークショーが母校である千葉大で開催される。4月24日(日)の午後3時から5時、千葉大学松戸キャンパスにて。竹下さんも部長を務めていたという有名な「植物同好会」の主催。対象は園芸学部の学生ですが、竹下さんファンも多数詰め掛けるらしい。竹下さんによると、未来を背負ってたつ若い人に向けて、業界への勧誘も考えながら、植物ネタ半分、学生さん向けのエール半分という感じだそうです。毎年千葉大で行われる竹下さんの特別講義やトークはエンターテイメント性にあふれていてとても楽しいので有名です。

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□ 「フラワーバレンタイン」プロジェクト 初年度成果報告セミナーがおこなわれました。
http://www.jfma.net/topics/201104seminor
http://mpsjapan-blog.jugem.jp/?eid=1005

無料ということもあり、参加者は70名を超えたという。
インターネットのユーストリームで生中継された。画質はあまりよくなかったが、音がとてもクリアに聞くことができた。20数名が見ていただけで非常にもったいなかった。花業界において、セミナー・会議の生中継は、画期的なできごと。
●男の花贈りパンフレット
http://mpsjapan-blog.jugem.jp/?eid=1006
花普及センターのページ
http://www.jfpc.or.jp/trend/gents.html

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□ 畑の花がくれた希望 農業 中野富知江59茨城県つくば市【読売新聞 投書欄 気流12日】

野菜や花を育てることが大好きで、この時期は、1枚のキャンバスに絵を描くように、いろいろ構想を練るのが常だった。しかし、大震災はそんなささいな幸せを奪い去った。
しばらくしてから畑を歩いてみた。アスパラガスが、か細い茎に薄紫色の穂先をのぞかせていた。昨年、種をまいて育てていたものだ。思わず、「生きていたんだね」と声を掛けた。ラッパスイセンの黄色い花も咲いていた。色鮮やかでかぐわしい匂いがして、スイセンがこんなにきれいだと初めて気付かされた。激震のために家も墓も壊れかけている。育てていたホウレンソウは廃棄、夏野菜は植え付けを見合わせている。でも、いろんな花がもっと咲きだせば、前を向いて生きていこうと思える日が必ず来るだろう。

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□ 月刊「フローリスト」誌が新企画でリニューアル

花業界唯一となってしまった月刊誌、誠文堂新光社「フローリスト」は、5月号から定例のリニューアル。
今号は震災後初めて出る号となり、緊急取材で石巻市のお花屋さんの記事が出ている。このお花屋さんは宮城県石巻市の「フローリストクラウン」。津波で1階が呑み込まれたが、お店の人は避難して無事だった。町から水が引いたのが14日。店主の高橋さんは、外にバケツを並べて、町の人たちに花を分けたそうです。「うれしいことにも悲しいことにも寄り添うのが花屋の仕事。だから一日も早く店を再開させたい」と。

今月号のメイン特集はラッピング。花業界の閉鎖性を壊し、アウトリーチしていく企画が光っている。今回のラッピング特集では、「フードスタイリスト」が作るアレンジメントという見どころがあり、その、アレンジを花屋さんがラッピングする。また、「ファッションスタイリスト」さんに花の「商品」をプロデュースしてもらうという企画もある。視点が違うことで新たな発想が生まれる。
来月号からは、毎月一人のフローリストを選んでレストランなどの食の空間を飾り、店の人に評価してもらうという対決シリーズ「THE 生け込め!」も面白そうだ。
連載では、「環境と花」「営業に関するマーケティング」「花屋マンガ(ブログ・書籍で有名)」など新しく始まった。また、Time&Styleのフラワースタイリング、谷匡子さんが満を持して登場。

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□ 「いけばなにみる日本文化」明かされた花の歴史 鈴木榮子著 思文閣出版 2730円(税込)

フローリスト5月号のおすすめ新刊本で紹介されている。「古代の供花から現代のいけばなに至るまで、日本文化に一貫して継承されてきた精神とは、「生」への意識すなわち生命を尊ぶ思想である・・・」
いけばなの通史が、分かりやすく描かれているうえに、おけいこ・装飾デザインのテクニックを語る本とはちがう、根底にある考え方を詳細に説明しています。花を通して日本文化を学べる本。この震災後の無常観に包まれる私たち日本人の心を癒し、不安を鎮めるために花の力が必要とされています。何のために花の仕事をしているのか考えたい人におすすめします。

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□ ACジャパンのCMから注目が集まる「金子みすゞさん」の詩から

花屋の爺さん  【金子みすゞ童謡集より】

花屋の爺さん
花売りに、
お花は町でみな売れた。

花屋の爺さん
さびしいな、
育てたお花がみな売れた。

花屋の爺さん
日が暮れりゃ、
ぽっつり一人で小舎(こや)のなか。

花屋の爺さん
夢にみる、
売ったお花のしやわせを。

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■ 編集後記
○ 震災後の原発問題と毎日のように続く余震の影響で、東日本は日々落ち着いて何かをするということが難しくなっています。自粛の嵐はなんとかおさめようという機運がありますが、ホテルの外国人旅行客や宴会数が大幅に減ったり、百貨店などの売上が落ち込んだりといった経済の問題は長期化しそうです。なんとか、西の皆様に頑張っていただきたいと思います。母の日は、大々的にキャンペーンを行うことがとても難しい状況ですが、店頭などでしっかりと打ち出していきたいものです。月末には母の日の注文の様子が上がってくると思います。数字を見守りたいと思います。がんばらないで、がんばる。
○ 取って置きの情報・感想メールをお待ちしています。< greenwingsjapan@gmail.com >
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