no.0061

■■■■■■■ グリーンウイングスジャパン・ニューズレター ■■■■■■■

———————————– 2011.01.05号【No.0061】第1~2週目

発行元 株式会社グリーンウイングスジャパン < http://www.greenwings.jp/ >

2011年、明けましておめでとうございます。今年最初のニューズレターをお届けします。今年も皆様のお役に立てるように一生懸命頑張ります。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

まず、最初に弊社社長ジャンフィリップ・ウルヴェから、新年にあたりご挨拶を申し上げます。

 

皆様、新年あけましておめでとうございます。
本年も、皆様と、そして皆様の家族の方々のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
2010年のハイチ地震同様、2011年も自然災害で年を明けました。オーストラリアのクイーンズランドでは、フランスやドイツといった国々と同じサイズの面積が洪水の被害に遭い、多くの方々が犠牲になりました。こういった自然災害は、その被害の大きさは計り知れないものではありますが、同時に、自然の大きさ、自然の驚異を改めて痛感するものでした。

我々は、植物を扱うという意味では、自然に関わる仕事です。
昨年7月から9月の期間は、日本国内の花の供給に深刻な状況がありました。
寒すぎる気温も、暑すぎる気温も、どちらにしても、自然の変化は大きな打撃につながります。
また、弊社グリーンウィングスジャパンが取引を主におこなうボゴタ(コロンビア)やダラット(ベトナム)では、悪天候が続き、また大雨の影響もあり、花の生産にも影響が出ました。
さらに、西欧州での大雪。年末は、その影響でアルスメールから成田までの輸送貨物に遅れが生じました。
こういった自然による不測の事態にも、常に迅速な対応をし、着実に問題解決をしていくことが、我々のチャレンジでもあり、また、すべての皆様への使命とも考えています。

弊社グリーンウィングスジャパンは、昨年、新たな局面を迎えました。
社員の数が増えても、いかにビジネスコントロールを維持することができるか?
いかに一人一人の社員が挑戦し続け、能動的にモチベーションを持ち続け、常にお客様のことを考えてサービス向上に努めることができるか?
多種多様なお客様のニーズにいかに答えていくことができるか?
これらが2011年の弊社の内なるチャレンジと思われます。
今年も変わらず挑戦し続けて参りたいと思います。

本年も皆様にとりまして素晴らしい1年となりますように。
本年も何卒よろしくお願いいたします。

Happy New Year 2011.
Jean-Philippe Oulevey
ジャンフィリップ・ウルヴェ
GWJ————————【 1月上旬 】———————–GWJ

1月3日(月)洋花小市(大田市場など)
1月5日(水)初市
1月6日(木)鉢物初市
1月7日(金)~10日(月)千葉県フラワーフェスティバル【8日に高校生フラワーデザインイベント】
1月10日(月・祝)成人の日
1月10日(月・祝)~15日 オランダ国際球根協会によるバルブフラワーフェスティバル(大田市場)
1月12日(水)同上:球根の花を使ったデモンストレーション(場所:大田市場FAJせり場、19時~)
1月17日(月)JFMA新春セミナー・賀詞交歓会・フラワーバレンタインパネルディスカッション
1月18日(火)なにわ花いちば ニューヨークで2回目の展示会 美しさ海の向こうへnaniwaFEX in N.Y.
1月20日(木)~27日 JFMAアフリカ研修トレンドツアー
1月22日(土)第13回JFFL花業界フットサル大会 (千葉県・浜野)
1月21日(金)~25日(火)メゾン・エ・オブジェ2011(フランス)
1月25日(火)~28日(金)IPM Essen 2011(ドイツ)
●豊明花きがIPMに出展 http://www.toyoake.or.jp/news/?p=1387
1月26日(水)誠文堂新光社のコンテスト「フローリストレビュー」第一次審査申し込み締め切り日
2月1日(火)~4日(金)ギフトショー東京
2月11日(金・祝)建国記念の日
2月11日(金・祝)~13日(日)第60回関東東海花の展覧会(東京)
2月14日(月)バレンタインデー/フラワーバレンタインキャンペーン
2月18日(金)~20日(日)第9回クリスマスローズの世界展~原種シクラメン・雪割草とともに~
2月末に東京世田谷市場仲卸会TFMのフラワーデザインライブ予定

●【二十四節気と雑節】
小寒 1月6日、大寒 1月20日、立春 2月4日、雨水 2月19日、啓蟄 3月6日
●【六輝(六曜)カレンダー】http://zexy.net/man/rokki/cal/2011/
大安は、1月9日(日)、15日(土)、2月13日(日)、2月19日(土)、3月20日(日)
GWJ————————【 ニュース 】————————–GWJ

2010年の年末は、ヨーロッパが大寒波に襲われ、空の便に大きな影響が出てしまい、皆様にはご心配、ご迷惑をおかけしました。日本も寒波におおわれ、関東は晴れましたが、西日本、北日本で大雪の年末年始となりました。
夏の猛暑の影響が残り心配された花の入荷は、生産者の努力によって白菊が予想もできないほどの入荷となったほか、少ないと前情報のあった花がなんとか出揃いました。東京の各市場は過去最大量と言われるほど花が大量に入荷し荷捌きに遅れが出ていました。一方で花屋さんを始め小売店さんの仕入れはほぼ満足なものになったのではないでしょうか。クリスマス商戦から年末にかけて、「節約疲れ」の言葉のように高額商品が売れたり、昨年より売上げが増えたお店も多かったようです。天候によって差が出ましたが、ここ数年31日まで花を買い求められるお客様の姿が増えていてお花屋さんも花と時間が許す限り頑張ったという声が聞かれました。
年末の情報の正確さについての問題:大田花き磯村社長
http://www.otakaki.co.jp/blog/ceo/archives/2010/12/27.html

昨年1年間のトピックスを10点ほど振り返り、今年の本ニューズレターのみどころについて記してみます。
1.不安定な気候に立ち向かう【気候・環境・エネルギー】
2.農水省の中長期計画発表【花き産業振興方針・卸売市場整備基本方針(第9次)】
3.生産者が生産から販売も視野に入れる6次産業化への対応【農業の6次産業化・業界課税】
4.海外で日本の花の評価を問う花の輸出拡大へ【日本の花の輸出】
5.花の消費拡大へ業界統一キャンペーン、まずはバレンタインから【需要拡大PR】
6.日持ち保証販売実証実験から始まるサプライチェーン構築へ【日持ち保証販売・第三者認証】
7.生産者・小売のインターネット販売拡大と功罪【ネット販売・通販】
8.異業種参入で見直される葬儀・多様化する婚礼の動向【冠婚葬祭の花と人々の暮らし】
9.フラワードリーム、IFEX・・・国際化、多様化、岐路に立つ花の展示会【展示会・コンテスト】
10.情報誌の廃刊、隔月・季刊誌化、ソーシャル・メディアの流行、情報ソースの変化【情報】
1.不安定な気候に立ち向かう【気候・環境・エネルギー】

昨年の猛暑は、100年に一度の異常気象と言われましたが、ここ数年、何かしら異常気象に関わる問題が花の生産に大きな影響を与えています。特に、需要期に必要な量の花が確保できない状況が想像を超えて起こるようになりました。輸入の花がリスクを緩和する部分もあるのですが、急に対応することはなかなか難しい。専門家すら予測できない気候の変化に農家はどのように対応し、また、産業全体でどのように取り組むことがよいのでしょうか。
気候のほかにも、環境への配慮や病害虫対策、エネルギー等の問題が毎年生産現場に新しく、難しい問題を突きつけてきているように思います。ニューズレターでは生産現場で何が起きているのか、現れてくる情報をできる限り記録していきたいと思います。

「トルコギキョウの低コスト冬季計画生産技術の確立」成果発表会および公開現地検討会:平成23年1月19日~20日開催 花き研究所
http://flower.naro.affrc.go.jp/cgi-bin/news/newsview.cgi?dnum=298&category=whatsnew
2.農水省の中長期計画発表【花き産業振興方針・卸売市場整備基本方針(第9次)】

昨年は、農水省が5年ごとに計画する花き産業振興方針が出されました。「買った切花が日持ちしない」という消費者が20年も同じクレームを花に抱いている現状を変えるために日持ち保証販売の方法を明らかにしたり、花育、輸出などについて具体的な施策が行われていきます。また、野菜や果物、肉、魚を含めた卸売市場の整備基本方針も出されています。市場の再編を進める内容がこれからどのような影響を与えるのか、継続して考えていけたらと思います。

「花で人々が幸せになること」:佐分利花き産業振興室長
http://ameblo.jp/kochihana/entry-10757561742.html
3.生産者が生産から販売も視野に入れる6次産業化への対応【農業の6次産業化・業界課税】

天候の変化やコスト削減などで栽培条件が変わり、需要期に花が収穫できない、売れない時期に大量に花が市場に出荷される、産地間のリレー出荷体制が崩壊したといった問題がここ数年顕著になっています。市場の取扱量の減少や、市場の売上高の減少など、市場を取り巻く問題は、単に高齢化で生産者が引退したという理由以外の動きが考えられます。コスト削減のために地産地消、直売所での販売、通販業者への委託など市場外流通への関心も高まっているようです。国の施策でも6次産業化への後押しが決まり、動き出しています。食の分野では生産、加工、販売のほかに、観光や輸出など多岐にわたる動きがすでに起きていますが、花でも6次化という視点で生産者自らが消費者に販売まで手掛けるチャレンジも始まりそうです。球根花では、スカンジナビアの方法に学び、輸入会社も含めて生産者らが資金を出し合いプロモーションを始める最初の年になります。

新たな食料・農業・農村基本計画
http://www.maff.go.jp/j/keikaku/k_aratana/index.html
イラスト入りの副読本:(上記のリンク先上から3項目め食料・農業・農村基本計画副読本のところ)
http://www.maff.go.jp/j/keikaku/k_aratana/pdf/hyousi-mokuji.pdf

● 「農業の六次産業化」とは http://bit.ly/htfTpC
4.海外で日本の花の評価を問う花の輸出拡大へ【日本の花の輸出】

国産農産物の輸出については、事業仕分けや20年来の円高もあり逆風にさらされていますが、日本の花を世界の人に楽しんでもらうための「草の根」の活動が続けられています。

全国花き輸出拡大協議会
http://www.jf-selections.net/export/index.html
ブルームジャパン白川さんは、新年早々インドネシア、ジャカルタから今年の活動を始めています。
http://blog.bloom-japan.jp/
5.花の消費拡大へ業界統一キャンペーン、まずはバレンタインから【需要拡大PR】

停滞する花の需要拡大に向けて業界をあげてプロモーションしていく必要性は以前から叫ばれており、生産・流通・小売りなど全体が売上げの1/1000を出し合って基金を作ろうという構想は一昨年の議論の後に消滅しました。しかし、昨年の夏以降JFMAを中心としてバレンタインに花をというキャンペーン企画が始動。その後IFEX前にはより広く有志を集めた推進委員会を立ち上げ、花普及センターに事務局を設置。7000店規模の大きな運動に膨れ上がってきたことはずっとお知らせしてきた通りです。このフラワーバレンタインキャンペーンは過去にない規模の参加団体、小売店となりPR活動が始まります。
キャンペーンの動きはこのバレンタインが終わりではなく、今後も機会をつくって活動を継続する動きが出てきているようです。

●フラワーバレンタインのページ:http://www.jfpc.or.jp/valentine/index.html
●フラワーバレンタイン公式HP:http://www.flower-valentine.com/
●事務局:花普及センター http://www.jfpc.or.jp/

6.日持ち保証販売実証実験から始まるサプライチェーン構築へ【日持ち保証販売・第三者認証】

農水省の方針にもあるように日持ち保証販売を進めるための基礎資料とマニュアルをつくるために、昨年、MPSジャパンが生産者、市場、小売店の協力のもと日持ち保証販売実証実験を行い、さまざまなデータを集めました。今年は、これをもとに、実際に日持ち保証を進めることになります。量販店や小売店がこの動きをどう考えどのように広がっていくのか注目していきたいと思います。
日持ち保証の前提になるのが、花が低温で適切に管理されるサプライチェーンの構築です第三者のチェックの仕組みも「フラワーウォッチ」など海外で導入されている新たなアイデアが盛り込まれそうです。

●日持ち保証販売に関する情報まとめページ MPSジャパン
http://www.mps-jfma.net/himochi/index.html

7.生産者・小売のインターネット販売拡大と功罪【ネット販売・通販】

年が明けてグルーポン社などが販売した「おせち」が届かなかった、あるいは、見本と大きく違ったという問題が大きく報道されました。花業界でも昨年の母の日にネット販売の大手により「当日まで受注OK、その日に配達」というチャレンジが行われ失敗し大きな問題が出ました。インターネットの花は大丈夫か?という信用問題が毎年のように突きつけられています。受注の問題以外にも、運送会社のコスト削減のために配送トラックが充分に用意されず、センターで積みきれない花がいつまでも常温で置き去りになっているという以前にはなかった状況も問題の原因だと言われています。今年の母の日はどう対応されていくのでしょうか。
一方で、生産者によるネット販売で工夫を重ね、とてもうまく業績を伸ばしている人たちもいます。

●熊本の宮川洋蘭さんhttp://www.livingorchid.com/
ネット販売サイト森水木 http://www.rakuten.co.jp/morimizuki/

8.異業種参入で見直される葬儀・多様化する婚礼の動向【冠婚葬祭の花と人々の暮らし】

昨年は、葬儀は要らない、戒名はいらないなどと葬儀の不明朗な費用についての問題を批判する書籍が数多く出版されたり、「無縁社会」「直葬」などといった家族や人間関係が崩壊しつつある日本を示す厳しい言葉が生まれました。こうしたなかで、イオンが葬儀事業に参入したり、年末にファミリーマートも葬儀事業を準備しているという報道がありました。高齢化社会がいっそう進む時代に、生前に自分の葬儀をしっかりと計画する人たちも増えつつあるようです。それによって故人の好きだったバラを使ったり「ガーデニング葬」など白菊一辺倒だった葬儀の花も大きく変わっていきそうです。
婚礼については、花にかける費用は、デフレにあってもそれほどの値下がりをしていないというデータ。晩婚化が進み友人たちとは違う自分らしい式を挙げたいという高額化がデータを裏付けます。また一方では、レストランや貸しスペースなどでよく知った仲間とパーティのような披露宴をしたいといった個性化もみられます。花屋さんは費用と演出に合わせて多様な要望にこたえていく必要が増してきています。
花は人々の暮らしと密接に関わっているものです。日本は人口減少期に入りました。昨年1年間で10万3千人の自然減となっています。また、少子化・高齢化はいやがおうにも進みます。団塊の世代がいよいよ年金生活へと突入する、そんな時代に花が果たす役割はどのようなものになるのでしょうか?

9.フラワードリーム、IFEX・・・国際化、多様化、岐路に立つ花の展示会【展示会・コンテスト】

展示会は、丸の内のフラワーウィークが昨年で終了しました。一方で、新しく生まれた夏のフラワードリームはより規模を拡大して東京ビッグサイトで二回目の開催。業界で最も大きく、また重要な展示会であるIFEXは、7回目を数えました(今年は10月13日~15日の予定)。フラワードリームは、コンテスト、資材販売、テレビ番組の公開録画、花の展示など消費者も巻き込んだ大きなイベントとなりました。IFEXは、種苗会社や市場、生産者の不参加が多くなり、海外からの出展者が目立つ会となり国際化はすすんだものの、花屋さんには物足りない印象になりました。台風の影響もあり、来場者は7回目で初めて前年比マイナスとなりました。今年は、ジャパンブースを用意し、種苗など日本の花を世界に発信する場となるようです。

10.情報誌の廃刊、隔月・季刊誌化、ソーシャル・メディアの流行、情報ソースの変化【情報】

世界の花の情報は雑誌よりも早く、また多様な情報がインターネットで手に入れられるようになりました。昨年ツイッターが多くの人が使うようになり、また、新たな情報網がつくられ、新しいつながりをつくるようになりました。ここからいままでにない動きが出てきそうです。
雑誌では、30年も続いたフラワーショップ誌が廃刊、変わって登場した植物デザイン誌は、年末に隔月発行になりました。花時間誌も月刊から年4回の季刊誌となりました。花き園芸新聞は毎月3回発行から月2回となりました。今年新たなコンテストを企画する誠文堂新光社の「フローリスト」誌だけが気を吐いている状況に。
グリーンウイングスジャパンに昨年入社した朝山和代さんの力も借りて、オランダをはじめとする海外情報も雑誌やネットを随時取り上げながらご紹介し、みんなでアイデアをシェアしていきたいと思っています。みなさんの情報もぜひ、共有していきたいと思いますのでいろいろ教えてください!

● 誠文堂新光社「フローリスト」のサイト。
フローリストレビュー 6月に大きなデザインコンテストが企画されている。
http://floristreview.jp/http___floristreview.jp/top.html

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■ 編集後記

○ 今年の元日の新聞を一通り見て感じるのは、環境や新エネルギー分野について数年前まであれだけあった記事がほとんどなかったこと。そのかわり、各紙が各分野で活躍する「人」を取り上げていました。全体をぼやっと見ているとぱっとしない日本の経済ですが、目を凝らしていくと、日本の各地に一所懸命この世界を明るく、よくしていこうとしている人がたくさんいるという希望を表していました。どうぞ、今年もよろしくお願いします。ニューズで見落とした情報がありましたら、ぜひ、教えてください。
○ 取って置きの情報・感想メールをお待ちしています。< greenwingsjapan@gmail.com >
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